空港の保安検査で好みの女性に「肌を出せ」 職権乱用の20代検査官に実刑判決

女性は当時の様子について、「薬物所持などという嫌疑をかけられ、耐え難い屈辱感を味わった」と訴えた。

2021/01/31 15:00

保安検査
(yacobchuk/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

その職権乱用行為を、本人は「役得だ」とでも思っていたのだろうか。空港で保安検査にあたるなか、好みのタイプの女性の搭乗者を見つけ、わいせつ行為に出た男の検査官。許しがたい事件の話題を、『CBS News/Los Angeles』ほか米国の多くのメディアが報じている。


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■「薬物不法所持の疑いが」

事件は、ロサンゼルス国際空港で2019年6月10日に起きた。搭乗前の保安検査(セキュリティチェック)にあたっていた男の検査官が、好みの女性の搭乗者に対して「あなたは薬物を所持している疑いがある」とでっち上げたのだ。

「別の場所で詳しい検査を」と移動を促された女性は、女性の検査官による身体検査があるものと覚悟したという。

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■エレベーター内で検査

この事件で逮捕され、わいせつ罪ほかの容疑で起訴されたのは、ジョナソン・ロメリという20代前半の男。ロサンゼルス国際空港の保安検査所に勤務していた、米国運輸保安局(TSA)の検査官だった。

ロメリ被告は「別室での検査が必要」と告げると、女性を連れてエレベーターに。しかし「ここでも検査は可能。何もなければ解放する」として、ふたりきりのエレベーターでバストやヒップを出すよう促したという。

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■複数の組織が捜査に協力

被害に遭った女性が警察に被害を訴えたことで事実が発覚したが、TSAの調査だけに任されることはなく、捜査にはロサンゼルス市警のほか、連邦捜査局(FBI)、カリフォルニア州法務局、アメリカ連邦航空局(FAA)、連邦航空保安局(FAMS)も協力した。

このほどその裁判が結審。ロメリ被告は有罪判決と共に、懲役60日の実刑判決、釈放後の2年間の保護観察、性犯罪再犯防止のための講義52単位を受講するよう命じられた。TSAもすでに懲戒処分としている。


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■公務員の不祥事は処分が甘い?

しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,537名を対象に調査したところ、「公務員の不祥事は処分が軽すぎる」と答えた人は全体の58.0%。男性の平均が約55.3%に対し、女性の平均は約60.6%だった。

公務員

また、いずれの年代においても女性のほうが割合が高く、不祥事を起こす者、そして組織ぐるみでそれを隠蔽しようとする公務員の体質を、女性たちは厳しい目で見ていることがわかる。

職権乱用も甚だしいこのたびの事件にも、「懲役わずか2ヶ月で反省するものか。処分が甘すぎる」といった声があがっているようだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2018年10月19日~2018年10月22日 
対象:全国20代~60代の男女1,537名(有効回答数)

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