生理用品を常備する高校生兄弟が話題 「女子の窮地を救って」と母親に教わり
女子のために、生理用品を持ち歩くことを決めた心優しい高校生の兄弟。これからの時代は、タブーと思われてきた話題を、家庭で話し合うことも大切なのだろう。
男女共学の高校に通う兄弟が、女子の窮地を救うべく、常に生理用品を持ち歩いているという。理由は、異性の体を理解しようという優しさからだった。英国のメディア『Mail Online』『Ladbile』などが報じ、人々の注目を集めている。
■「さっと差し出してあげて」
アメリカ・インディアナ州アレン郡のフォートウェイン市に住む、二男一女の母タラ・アーレンズさん。
彼女は男女共学の高校に通う息子のエリジャくん(17)とミカくん(16)に、「生理が突然きてしまったのにナプキンを持っていない、血液が洋服に漏れ出してしまった、なんて女の子に、さっと生理用品を差し出してあげてほしいの」と告げていた。
それを聞いた兄弟は、バックパックに生理用品を忍ばせ、学校のロッカーにも少し置いているという。
■友人たちの反応はさまざま
兄弟が通っている高校の60%は女子生徒だが、校内では生理用品を販売していない。女子たちの間では、突然訪れる生理のせいで、常日頃からトラブルが起きていた。
ふたりは当初、生理用品を持ち歩くことに躊躇していたが、家族で話し合ううちに、誰かの大きなピンチを救うのに、同性も異性も関係ないと思えるようになり、次第に抵抗は薄れていった。
生理用品を持ち歩くようになったふたりに対し、からかう者もいたが、その優しさと勇気を褒めてくれた子も大勢いたという。
■母親の切なる願い
女子の生理のピンチを、男子が救う。その行動で、教員や学校全体の意識が変わっていくことを願ってやまないというタラさん。彼女のFacebookの投稿によると、兄弟は妹が初めてブラジャーを買いに行く際にも、店に同行させられていた。
「異性にはタブーといわれていた話題を、誰もが普通に話せる世の中を目指すには、家庭内の話し合いで子供たちの意識を変えていくことから」「我が子には、異性の体やトランスジェンダーの心情を理解し、親切に接し、性差をめぐるタブーに挑んでほしい」とコメントしている。
■気になる世間の反応
予定日より、多少ズレてやってくることもある生理。そんな日に限って白い洋服を着ていたり、血液が漏れてしまったり、生理用品を持ち歩いていなかったりと、いつの時代も女性たちは悩んできた。
エリジャくんとミカくんの優しさや勇気を知った読者からは、「セクハラだと言われることが心配」という声も。
一方で「世の中にこんな優しい男子が増えたらいいね」「高校時代に、男の子から『大丈夫だよ』なんて言われて生理用品を渡されたりしたら、心臓がドキドキしちゃったはず!」などと、兄弟を褒める好意的なコメントも多数寄せられている。
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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ)