息子を虐待した継母が「コロナで死んだ」と涙の演技 埋葬寸前にバレて逮捕へ
普段からその子が大切にされ、かわいがられていたなら、おじも事件性を疑うことはなかっただろう。
家庭内で起きたある殺人事件。危うく「新型コロナウイルスによる死」として片付けられ、速やかに埋葬されるところだったことを、英国のメディア『EMINETRA』『The Sun』などが報じている。
■夫の連れ子に激しい暴力
トルコ・コンヤ市の裁判所で、殺人の罪に問われていたラーサ・オスマンという27歳の女の被告に、このたび終身刑が言い渡された。
オスマン被告は昨年3月、夫の連れ子である養子のアザム・アル・アブドゥラーくん(7)を、執拗な鞭打ちと激しい暴行により死なせた疑いが持たれていた。
■継母は涙の演技
アザムくんの遺体を毛布でくるむと、ラーサ被告は隣人や親類にその死を悲しそうに報告。新型コロナウイルスに感染し、重症化して自宅で急逝したなどと説明されたため、少年の遺体に近づこうとする者はなく、誰もが早めの埋葬を勧めたという。
だが、おじのひとりが「事件の疑いがある」と警察に通報した。
■継母の虐待をおじが通報
おじは警察に、「アザムは継母に日常的に虐待されていた。路上のゴミ拾いで稼ぐよう命じられ、お金はすべて取り上げられていた」と訴えた。
また事件の2週間ほど前、アザムくんの父親は祖国のシリアに強制送還されており、家庭内でますます邪魔者扱いされるようになったアザムくんが、行くあてもなく夜まで町をさまよっていたこともわかった。
警察は強制捜査を行い、埋葬寸前だったアザムくんの遺体を確認。すると全身が傷だらけで、ひどく流血していたことが判明した。
■殺人を「コロナ死」と偽装
外出先で誰かと喧嘩になり、ひどく殴られたのだろうと最初は嘘をついていたラーサ被告だが、やがて犯行を認めた。警察には「門限を守らないことへの体罰だった」と話したという。
医療体制が逼迫し、新規の救急患者をなかなか受け入れられない病院、誰も近づくことができない新型コロナウイルス患者の遺体、そして土葬の習慣。こうした条件下では、殺人事件も「コロナ死」として片付けられかねないとして、警察もいっそう緊張感を強めている模様だ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)