茂木健一郎氏、鼻出しマスクでのテスト失格を批判 「試験官側の対処が稚拙」
共通テストのマスク問題に、脳科学者の茂木健一郎氏が持論。ユーザーからの反応も大きく分かれている
16日~17日にかけて行われた大学入学共通テストにおいて、複数のメディアが報じ波紋を広げている「鼻マスク」問題。これについて、脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のブログ・ツイッター・YouTubeで持論を展開した。
■波紋広げる“鼻マスク事件”
“鼻マスク事件”とは、マスクから鼻を出していた受験生が、不正行為との認定を受けた一件。報道によると、受験生は複数の監督者から計6回注意を受けたが従わず、受験科目すべての成績が無効とされた。
この処分はネット上でも賛否を呼び、ツイッターでは18日朝から「鼻マスク」や関連ワードがトレンド入りする事態に。
茂木氏はこの処分に異議を唱え、YouTubeでは試験官の対応を「嫌な感じがする」とし、ネット上のコメントにも「『ルールだから当然』とか気持ち悪い」「受験生がかわいそう」と苦言を呈していた。
■「人権侵害」とも
ブログでも、茂木氏は「規則は規則だとか、マスクで鼻をくくった、じゃなかった木で鼻をくくったことを書いたり言ったりする人たちが本当に苦手で、そういう人たちが世の中を住みにくくしていると強く感じる」と綴るなど、一貫して受験生側を擁護。
その後のツイートでは「杓子定規のロボット試験監督による人権侵害だと私には思える」との厳しい言葉まで用い、ユーザーからは「鼻を覆うこと出来ない人もいるって汲んであげることはできなかったのか」「それは屁理屈なんじゃないですか?」「他の受験生に迷惑かけてる時点で失格は妥当」など、計1,000件近くもの賛否の声が寄せられた。
鼻出しマスクの件、ネット情報によると、共通試験で配布された冊子には「マスクを正しく着用」としか書いてなかったようで、「鼻を覆う」ことを意味するかは曖昧。試験結果無効のような重大な結果をもたらす判断をする上ではお粗末。杓子定規のロボット試験監督による人権侵害だと私には思える。
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) January 18, 2021