米国のコロナ変異種・スーパーCOVID−19 20C−US 40歳女性の死で基礎疾患ある人に警鐘
これまで以上に、小児や若年層の発症例が増えている新型コロナウィルス。変異株が次々と出現していることは、大きな気がかりだ。
英国、南アフリカ、ブラジル、そして日本でもすでに大きな話題になっている、新型コロナウイルスの変異種。米国も例外ではなかった。
ある変異種に大きな懸念が寄せられていたなか、40歳の女性が死亡したことを米国の『ABC News』ほかイギリスの『The Sun』などが報じ、波紋を広げている。
■入院わずか数日で死亡
二児の母親を育てているなか新型コロナウイルスに感染し、今月4日に入院したテキサス州ヒューストンのフェリシア・パーカーさん(40)。肺炎の重症化のスピードに治療が追い付かず、9日に帰らぬ人となった。
パーカーさんは、最近になって糖尿病と診断されていた。たとえ若くても、糖尿病がまだ軽くても、基礎疾患を持っている人は油断は禁物だと示す症例だった。
■変異株で目立つ若年層の発症
パーカーさんが感染していたのは「スーパーCOVID-19 20C-US」。2020年5月下旬に米国南部の地域で初めて確認された変異株で、その後さらなる変異が加わったとみられる。
20C-USはカリフォルニア州、ニューヨーク州ほか、少なくとも12の州で80名を超す感染者が確認され、専門家の間では大きな懸念材料となっている。従来の株より感染力が高く、小児や若年層でも、感染後に何らかの症状を訴える割合がぐんと増えているという。
■「早めのワクチン接種を」と専門家
感染症の専門医はこの件について、『ABC 13 News』に「ヒューストンの保健当局も20C-USの大流行を懸念していますが、感染力が目立って強いものの、致死率は変わらないようです」と説明。
癌、糖尿病、呼吸器疾患をはじめ、基礎疾患がある方は従来通り感染予防に注意を払い、早めにワクチンの接種を受けてほしいと呼びかけている。
■発症し、克服した人も再び…?
英国、南アフリカ、ブラジル、そして日本で続々と報じられている変異株の話題。
英国の人々が「スーパーCOVID-19」と呼んでいる変異株は、感染力が最大で70%ほど高いとも言われ、新型コロナウイルス感染症にかかり、克服した人たちに対しても、新たにワクチン接種が検討されているようだ。
なお、英国や南アフリカで確認されたものとも違う変異株は、オハイオ州のコロンバスでも発見されており、現在同州で感染の広がりをみせているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)