『鬼滅の刃』から始まる少年アニメ新時代 『週刊少年ジャンプ』のバトルと癒し

『鬼滅の刃』の次に『呪術廻戦』がとぶように売れ、『スラムダンク』のアニメ映画化までする『ジャンプ』アニメについて分析。

■『スラムダンク』のアニメ映画化

SLAM DUNK映画化

原作漫画のストーリーを映画で上映し大ヒットを生む手法を生み出した『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の成功は、 『スラムダンク』のアニメ映画化を実現させた。

『スラムダンク』は、原作漫画の最終戦である山王戦のアニメ化が以前より望まれている。少なくとも最終的には、山王戦のアニメ映画化を目標とした計画であると考えるのが自然。

もちろん、これは『劇場版 鬼滅の刃』の原作漫画のアニメ映画化が成功したからこそ発想されるものだ。アニメ映画『スラムダンク』がどれほど成功するかは、今後のアニメ映画の未来を左右するだろう。


関連記事:村上信五、『鬼滅』めぐるマツコの地雷踏み抜き謝罪 「誰も勧めてこなかった…」

■少年バトル漫画の時代

『鬼滅の刃』のアニメの成功は、深夜の萌えアニメに負けうる話題性であった少年バトル漫画の復興であると言える。昨今はドラマや映画においてもアクションシーンやバトルシーンが求められる傾向。

これは往々にして漫画の実写化の影響であるが、天災が襲い、貧困が広がる昨今の世の中に対して、戦いを求める時代の趨勢でもあるだろう。コロナ禍において人々は、ぬくもりを求めるとともに、爽快感も求めている。

少年漫画、特に週刊少年ジャンプでは、現在も、癒し漫画『破壊神マグちゃん』とギャグ漫画『僕とロボコ』、壮大なバトル漫画『アンデッドアンラック』が好評。またドラマでも、昨年の『半沢直樹』(TBS系列)の変化や成功にバトル的爽快感の需要が現れていたと言えるだろう。

・合わせて読みたい→『鬼滅の刃』によるアニメ革命か ジャンプ連載の『呪術廻戦』が1000万部突破

(文/メディア評論家・宮室 信洋

【Amazonセール情報】ココからチェック!