映画の歴史塗り替えた『鬼滅の刃』 費用500億円・アベノマスクとの比較が話題に

劇場版『鬼滅の刃』の興行収入が新たなフェーズに突入。立派な記録であることに変わりはないのだが、視点を少し変えてみると…。

2020/12/29 05:45

■「アベノマスク」にかかった費用と比較

話題となっているのは、「アベノマスク」の通称でお馴染みの政策にかかった費用。こちらは新型コロナウイルスの流行に伴い、安倍晋三内閣によって実施された政策で、全世帯にガーゼ製の布マスクを配布する内容…であったが、マスクそのものの品質や対応の遅さ、実施に当たって発生した費用額の大きさから非難の声が非常に多い。

『鬼滅』の興行収入を受け、アメリカ文学者・髙村峰生氏は自身のツイッターより「これだけのヒットでも、まだまだ『鬼滅の刃の興行収入300億<アベノマスクにかかった費用500億』というのは、稼ぐのは本当に大変だが、使うのは一瞬であるという教訓を与えてくれるなあ」とつづった文章を投稿。

「めちゃくちゃ分かりやすい例え」「今年の政策のはずなのに、もうこの費用のこと忘れてました…」「鬼滅には500億円を突破してほしい」など大きな反響を呼んだ同ツイートは、1.3万件以上ものRTを記録している。


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■政策と費用

鬼滅の刃

あくまで『鬼滅』はエンタメ作品で「アベノマスク」は政策であるため、比較の対象としては適切ではないかもしれない。しかし2つの異なる事象にはそれぞれ巨額の「お金」が動いており、世の中に与えた影響の大きさを考慮すると、「300億」と「500億」という数値から、これまでとは違う印象を受けてこないだろうか。

ちなみに政府が15日の臨時閣議で、コロナ禍への追加経済対策を盛り込んだ2020年度第3次補正予算案を決定した際、事業期間を延長する「GoToトラベル」事業に1兆311億円、宿泊施設の改修などを支援する事業には550億円を計上している。

日常生活に馴染みがない巨大な金額をイメージすることはなかなか難しいが、政策にかかった費用や予算、人気商品の売り上げなどを比較することで、新たな発見があるかもしれない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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