コロナ禍で苦境にある“夜の街”を応援 玉袋筋太郎が語るスナックの魅力とは
全日本スナック連盟の「“夜の街”応援プロジェクト」が始動。会長の玉袋筋太郎にインタビューを実施して話を聞いた。
2020/12/26 05:15
■今がチャンスだから
―――今の若者は交際費にお金をかけられない、なんて話もありましたが、玉さんは当時、同じようなお財布事情にも関わらず、飲み歩いていたんですね(笑)。
玉袋:俺のほうがキツかったんじゃない(笑)? でも、俺の場合、赤提灯とかスナックで、人の話が聞けるのが面白いなって思ったの。
テレビで特集されるのって、成功した人だけじゃん? だけど、そういうところで飲んでるおじさんの話を聞くと、俺の中では、葉加瀬太郎が流れるわけよ。あの頃はまだ『情熱大陸』もやってないから、気持ちで言えばね(笑)。
だから、逆張りで考えると、今はそのチャンスだからさ、ぜひとも若い人にはスナックに来てほしいな、って思うんだよね。
■ピンチだけど、夜の街はなくならない
―――逆張り、と言うと、コロナでスナックがなくなってしまう恐れもある状況だから、ということでしょうか?
玉袋:とか言いながら、この商売はなくならねえのさ。やべえのはやべえけど(笑)。
―――今後の夜の街がどうなっていくのか、玉さんの予想を最後に聞かせていただこうと思っていたのですが、夜の街はなくならない、と?
玉袋:うん、なくならない。夜の街って受け皿がでっけえからさ。俺の体感で自分の中の実数はじいてみるとさ、離婚してスナックで働き始めた人が多いのよ。アルバイトレディから始めて、そこから何年か勤めて、自分の店を持って、子供を養って。
今は人件費が削減されて、減らすわけじゃない? そのセーフティネットは、こういうところにあると思うの。上手く回ってるわけだよ。それが全部できてて、社会が成り立ってると思ってる。
何回も言うけど、危ないは危ないのよ。でも、なくなったらどうなるんだよ、って。それこそSFのさ、秩序のなくなった近未来になってしまうんじゃないかって思うんだよ。
同情商売にはしたくないけど、ただ、夜の街の底力っていうのを個人個人のスナックで見せて、信用を取り戻していけたら、って思うよ。まあ、もともと、夜の商売に信用なんてないんだけどね(笑)。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)