新型コロナで死亡した13歳少年 病室中を血まみれにした壮絶な最期が判明
ECMOによる治療も功を奏することはなく、少年の最期は想像を絶するものだった。
新型コロナウイルスの感染が疑われ、検査で陽性反応を示した数日後に死亡した13歳の少年。「新型コロナをしっかりと恐れてほしい。現実を知ってほしい」と母親が病室の写真を公開し、波紋を広げている。英米のメディア『The Sun』『Mail Online』『TMZ』などが報じた。
■手足の爪が紫色に変わる
米国・ミズーリ州セントルイスのSSM ヘルス・カーディナル・グレノン・チルドレンズ病院で、今年10月31日、13歳のペイトン・バウムガースくんが、無念にも新型コロナウイルスとの闘いに敗れた。
母親のステファニー・フラネックさん(44)とともに軽い風邪のような症状が現れ、同月25日の検査で揃って新型コロナウイルスの感染が判明していた。ともに自宅で過ごしていた4日目、手足の爪が紫色に変わるチアノーゼと息切れがみられたペイトンくんは、ただちに入院となった。
■広範囲に飛び散った血痕
健康な人では血中酸素レベルが95%以上のところ、44%しかなかったペイトンくんにはECMO(体外式膜型人工肺)による治療が始められた。だが、症状はどんどん悪化。最期は人々が想像する以上に、壮絶で悲劇的なものだった。
「今なおPTSD(心的外傷後ストレス障害)と闘っています」というステファニーさん。彼女がこのほど公開した写真によると、ベッド、医療機器、天井から壁、壁の絵、床まで広範囲が血液まみれとなっていたことがわかる。
■胸の内部に溜まっていた血液
医師がECMOの首の部分のチューブを交換しようとしたとき、アクシデントが起きた。胸の内部に溜まっていた血液が大変な勢いで吹き上げた瞬間を、ステファニーさんはそばで見ていたという。
その後、1時間15分をかけ蘇生の措置が試みられたが、ペイトンくんの命を救うことは叶わなかった。医師からは、あまりにも激しい咳で胸の中で血管が破れ、出血が起きていたことが考えられると説明されたという。
■甲状腺の問題と喘息
ステファニーさんは、何とかペイトンくんの命を救おうと頑張り続けた4人の医師と10人の看護師には、心から感謝しているという。
メディアの取材に「まさかうちの息子が…と、いまだに信じられません。甲状腺に問題があり、喘息も患っていましたが、13歳ならまだリスクにはならないと思っていたのです」と話している。
小中学生など若年層は新型コロナウイルスに感染しても大丈夫、などと高を括っている方には、このような事例もあるということを、心の片隅に留めておくべきだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)