「体外受精で彼の子を産む」と切望の婚約者 事故死した男性の精子を冷凍保存へ
彼女は外見も中身も、とても美しい女性。再び素敵な男性が目の前に現れるかもしれないのに、「彼を永遠に愛していたい」と言う。
愛し合うふたりは間もなく結婚する予定で、可愛い子供たちに恵まれる人生の幕開けを心から楽しみにしていた。
しかしスケートボーダーの男性は、練習中の悲惨な事故により急逝。残された婚約者の驚きの決断を、イギリスのメディア『Mail Online』『Mirror』などが伝えている。
■スケートボーダーの死
オーストラリア・クイーンズランド州のマジンバ・スケートパークで、スケートボーダーのクリス・ピントさんが深刻な事故に見舞われ、脳挫傷により2日後に亡くなった。まだ32歳の若さだった。
その死に激しいショックを受けたひとりが、ジェス・クラッセンズさん。彼女はクリスさんの婚約者で、間もなく結婚する予定だったのだ。
■子供が大好きだった2人
「私たちは心から愛し合っていました。結婚して可愛い子供を一緒に育てる。それが2人の夢でした」と語るジェスさん。
そんな彼女がクリスさんの両親に「体外受精を試してでも、どうしても彼の子を産み育てたい」と打ち明けると、彼らは深い悲しみのなかでも温かい心でその気持ちに向き合い、承諾してくれた。
続いて、市内の不妊治療クリニックの医師がジェスさんの決意に賛同。クリスさんの遺体から素早く精子を採取し、冷凍保存に成功した。
■続々と募金が集まる
それを知った共通の友人らは、大変高額となる体外受精の費用をサポートしたいと考え、クラウドファンディングのページを開設。「クリスの子を産むことで、ジェスは彼と永遠に一緒にいられることでしょう」と綴り、募金への協力を呼び掛けた。
目標額は日本円で約230万円だが、すでに半分近い100万円を突破しているという。
■幸せとは、愛とは…
しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,721名を対象に調査を実施したところ、「幸せを他人と比べてしまう」と答えたのは全体の41.1%だった。
性年代別でみると、すべての年代で女性の割合が男性より高く、恋愛、結婚、子育てなどで他人と比較したり、うらやましく思ってしまうことがあるのかもしれない。
この世にいない男性の子を独りで産み育てたいと決意したジェスさんは、周囲と比べようのない生き方に愛や幸せを見つけようとしている。
アメリカ映画『ある愛の詩』で有名になった、「愛とは決して後悔しないこと」という言葉もある。自分の意思や努力でつかんだ幸せなら、決して後悔はないのだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1,721名(有効回答数)