魅力度最下位の「栃木」…そのアンテナショップで最も売れない商品とは?

栃木の伝統料理のインパクトがすごすぎた。見た目はすごいが味はというと…

とちまるショップ

新型コロナウイルスの影響で、国内の観光産業が大きく停滞。物産品展や観光イベントも次々中止になる中で、東京に点在している各道府県アンテナショップの存在感が、ここに来てより一層増しているように感じる。

前回に引き続き、2020年の都道府県魅力度ランキングで、残念ながら最下位となってしまった栃木県に注目。その原因はどこにあるのか。

東京・押上の東京スカイツリーにあるアンテナショップ「とちまるショップ」で、一番不人気の商品を探せば、なにかヒントがあるかも…そう考えた記者は押上に飛んだ。


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■不人気商品を探し出す

現地へ到着するとそこには栃木の名産品がずらり。どれも大変美味しそうだが、ここは心に鬼にして店員さんに「マニアック過ぎてあまり売れていない商品ってありますか?」と本題の質問をしてみると、「…うちの商品は選ばれた商品しか置いていないので、ありません」とピシャリ。綺麗なカウンターを喰らってぐうの音もでない。「売れてない商品はない」という結論が早くもでてしまい出鼻を完全にくじかれた。

気を取り直し、店を出てとちまるショップの運営会社に電話。広報の方にも同じ質問をしてみると、「美味しいのですが、好みが分かれる商品ならございます。栃木の郷土料理の『しもつかれ』になります」と、なかなか興味深い話を聞くことができた。

広報の方がいうには、鮭の頭と大豆、根菜、酒粕を煮込んだ料理で、すり潰されて見た目が悪いことや、その独特な風味によって好き嫌いが分かれるそう。ちなみに、2月最初の午(うま)の日である「初午(はつうま)の日」に作り、赤飯とともに稲荷神社に供える行事食でもある。

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■遠目からでも分かる見た目のインパクト

店舗に在庫もあるということなので探してみるとすぐに確信。遠目からでも、「絶対にこれしかないでしょ…」と分かるような、独特の存在感を放っている。もはやラスボスレベルのオーラだった。

しもつかれ

店頭に並んでいる「しもつかれ」(税込396円)を手に取ってじっくり見るが、「確かに見た目は良くないなぁ…」と広報の方のコメントに納得。

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■度肝を抜かれる大容量パック

しもつかれ

袋から皿に移すと、どんだけ圧縮されていたのか、出る出るはで止まらない。商品の裏面をみると度肝を抜かれる350グラムの大容量パックとなっていた。ここで気になる匂いだが、ほのかにアルコールを感じるだけで、そこまで悪くはない。もしかすると本当においしい可能性も……。

最初の印象は最悪だが最後に評価が爆上がりするという、漫画やアニメでおなじみのハッピーエンドが待っているのかもしれない。


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■クセは強いが…

しもつかれ

意を決して早速一口食べると……。「いや、悪くない。クセは強いけど全然イケるじゃん…」と率直な感想。

確かに、大豆と鮭の頭に酒粕のアルコールを加えた独特の風味が鼻から抜けるが、全然問題ない。クセが強いので多くは食べられないが、少量であれば毎日食べたいと思える味といえる。白いご飯に乗せたり、そのまま酒のつまみでもこれは合う。

味としては悪くなく、記者個人としては好きなのだが、問題は見た目。なぜこの見た目で良しとしたのだろう。タイムスリーパーとなり、考案者としもつかれを食べながら話してみたいとまで感じた。「もっと見た目こだわれたのでは?」…と。

気になる人は、一度試してみてはいかがだろうか。見た目のインパクトはすごいが、悪くない味である。ここまでの衝撃を残せるポテンシャルを持っているので、逆に人気商品になってもおかしくはない。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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