妻の浮気が招いた一家無理心中事件 子連れ離婚を求められた夫が思いつめ…
かわいい子供たちを連れ家を出て、他の男と一緒になろうとしている妻。それを知った夫は、失意のあまりしばらく思いつめた様子だった。そして、とうとう…。
幼い双子を懸命に育てるなか、妻が他の男と浮気していたことがわかった。しかも自分と別れ、その男と一緒になりたいと言う。怒りと絶望で思いつめた夫は、やがてあることを決意し、凶器を手にした。
■犯行直後に本人も自殺
今月9日の午前5時前、イタリア・ピエモンテ州のトリノ県で一家無理心中事件が起きた。
地元の穀物メーカーに勤務していたアルベルト・アカステッロという40歳の男が、自宅のベッドで眠る妻のバーバラ・ガルガノさん(38)と2人の子供、そして飼い犬に次々と拳銃を発砲。その後、自身も自殺を図って死亡した。
■2歳女児は意識不明の重体
カリニャーノ警察の発表によれば、子供は男女の二卵性双生児で2歳。息子のアレッサンドロくんは救急搬送の途中に死亡し、娘のオーロラちゃんはトリノの小児病院の集中治療室に運ばれ治療を受けたが、意識不明の重体だという。
イタリアの『ANSA通信』はこの悲惨な事件について、家族と親しかった人たちへの取材をもとに、夫婦間のトラブルが無理心中の引き金になったと報じている。
■新しい恋に夢中だった妻
近くのショッピングセンターで働いていたバーバラさんは、そこで出会った男性と恋仲になっていた。子供を連れて家を出て、その男性と共に新しい人生を歩みたいと考え、離婚弁護士にも相談。数週間前には、アルベルト容疑者に別れ話を持ち掛けていた。
取材に応じた同容疑者の職場の上司は、「彼はとても素晴らしい従業員だった。夫婦関係の悩みで思いつめている様子が気の毒でならなかった」などと同情を寄せている。
■犯行の直前に兄に相談
カリニャーノ警察に通報したのは、アルベルト容疑者の兄だった。犯行の直前に電話をよこした弟は、胸に秘めた邪悪な計画について告白しており、兄はそれを思いとどまるよう懸命に説得したと『トリノ・トゥデイ』紙が報じている。
電話を終えると兄は現場に急行。一家の自宅にドアを蹴破って侵入するも、そこは血の海だったという。同容疑者は警察官が到着した直後に死亡。事件は被疑者死亡のまま書類送検となっている。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)