『鬼滅の刃』によるアニメ革命か ジャンプ連載の『呪術廻戦』が1000万部突破
『呪術廻戦』コミックシリーズがアニメ化で1000万部を突破。『鬼滅の刃』から始まるアニメの時代の背景を分析。
■アニメパワーの復権
昨今はアニメが深夜に追いやられ、ますます実写化が唯一の大型メディアミックスだったわけだが、『鬼滅』は、実写化に頼らずとも作品を世に示す道を切り拓いたというわけだ。
以上のように、アニメのクオリティを上げる有効性が確認された今、日本で最も売り上げている国民的漫画『ONE PIECE』のアニメの問題がより焦点化されるだろう。
■『ワンピ』のアニメクオリティ問題
アニメ『ONE PIECE』(フジテレビ系列) は最近でも、『BUSTERCALL』という『ワンピ』のアート企画で、集英社に所属していると思われる担当者がアニメやグッズ展開に対し批判していたことが話題となっていた。
『ワンピ』は原作漫画にアニメが追いついてしまいそうなのでアニメとしてはテンポが遅くなってしまう。それに対し昨今のアニメは期間ごとに区切って放送するスタイルをとっている。
■アニメ『ワンピ』はどう変えられるか
そこで『ワンピ』もアニメのクオリティを上げるために、期間を区切って放送すべきという意見が以前からあった。
これまではそれでも毎週『ワンピ』が放送され続けることが子供の視聴者の目線からしてもよいに決まっていたが、『鬼滅』の件で期間を区切って放送してでもアニメのクオリティを上げるべき理由ができたと言える。
アニメ『ワンピ』を制作する東映アニメーションは難しい選択に迫られているのかもしれない。
・合わせて読みたい→少年ジャンプ王道漫画『ブラクロ』の異変に一部ファン歓喜 「百合の波動感じる」
(文/メディア評論家・宮室 信洋)