自閉症の14歳少年が義理の兄に暴行され死亡 黙認した実母も逮捕
障害を持って生まれた子供にとって、せめて実母だけでも「味方」であってほしかった。
程度の軽重を問わず、障害がある子供を育てるのは大変だろう。しかし、そうした子供たちにも幸せな人生を送る権利は等しくある。家族は命の重みと心を尊重して大切に育ててほしいものだが、あまりにも悲劇的な事件の話題がアメリカから飛び込んできた。
■自閉症の少年が死亡
10月23日朝、米国・テネシー州ナッシュビルのある民家で、その家の息子が全身打撲の状態で死亡しているのが見つかった。亡くなったサイード・ネルソンくんは14歳。自閉症と診断されていた。
警察が事件を知ったきっかけは、母親のレベッカ・グリーンウッド(52)から「10代の息子が呼吸をしてない。昨日、転倒して頭をひどく打ったと言っていたので、それが原因かもしれない」という通報だった。
■「シャワー中の転倒で頭を…」
通報により駆け付けた警察に、サイードくんの義理の兄にあたるデヴィッド・マセニー(33)は「22日にシャワーで転び、頭を強打したと言うので、ベッドに運んで休ませた」などと説明した。
しかしその後、デヴィッドとレベッカが外出先で掃除用の洗浄剤を購入していたことが判明。室内のあちこちに使用された形跡があり、飛び散った血液を拭き取った疑いがあるとして、警察はこの親子を事件の重要参考人とした。
■実母は息子を守ろうとせず…
取り調べで、デヴィッド容疑者はサイードくんの殺害を認めたが、実母のレベッカについても、激しい暴力に気付きながら軽く「やめなさい」と注意したのみで、その場を立ち去っていたことが判明した。
デヴィッド容疑者は親の再婚でサイードくんと義兄弟の間柄となったものの、良好な関係を築く努力はみられなかったという。また自閉症の息子を守ろうとする姿勢がなかったレベッカも、児童虐待、証拠隠滅などの容疑で逮捕された。
■子連れ再婚には努力が必要
子連れで再婚する場合、「仲良く暮らしていけるのか」という不安は、親にも子供にも生じるものだろう。
しらべぇ編集部が全国20〜60代までの親が再婚した男女110名に調査したところ、「親の再婚相手とは仲良くやっている」と回答したのは、男性が38.6%、女性が24.5%だった。
再婚で幸せをつかむには、家族全員の努力が欠かせない。新しい家族に対する親愛の情、寛容さ、そして新しい夫婦2人には、仲の良い家庭を目指す懸命なる努力が求められるという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の親が再婚した男女110名 (有効回答数)