金子恵美が考える未来の社会 「みんなが相手の価値観を尊重できるように」

10月6日に著書『許すチカラ』を上梓した金子恵美さんにインタビューを実施。「許す」ということについて話を聞いた。

金子恵美

元衆議院議員で現在はコメンテーターとして活躍する金子恵美氏が、夫・宮崎謙介氏の不倫問題の真実と現代に必要な「許す力」をつづった書籍『許すチカラ』(集英社)が、10月5日に発売された。

しらべぇ取材班では、金子氏にインタビューを実施。なぜ夫である宮崎氏を許したのか、著書で伝えたいことなど話を聞いた。


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■『許すチカラ』を書こうと思った理由

―――本書は「許す」がテーマの一冊ですが、このテーマで執筆しようと思われたのはどういった経緯だったのですか?

金子:今の社会に寛容さがないと感じていて。スキャンダルもそうですし、社会問題に対しても、どちらかの考え方が正義で、どちらかが悪といったようになる。でも、善悪ははっきりすることだけではないはずなんです。それなのに対立して、ギスギスとしてしまう、不寛容な社会だなと思っていました。


私自身は4年前に夫の不倫問題があったので、「なんで離婚しなかったんですか?」とよく聞かれるんです。私なりに決断した理由をかいつまんで、テレビなどでは話しているのですが、それだけだと皆さんの中でストンと腑に落ちないようで、ふたりでテレビに出ていると、「ビジネス夫婦」や「仕事のためなんでしょ?」などと言われます。いやいや、本当に幸せなんです。


この本では、4年前のことから今に至るまで、どういうことが夫婦間であったのか、当事者である夫がどう反省したのか、夫婦間だけではなく、周りの人たちからこういうサポートがあったことを書いているのですが、そういう経緯があったから許せたんだなってことをわかっていただいた上で、「許す人がいてもいいよね」と思ってほしい。


離婚するということも一つの決断だから、もちろん否定はしませんし、「許す」という考え方は押し付けるものでもありません。「許すことがすごい」「心の広い女性ですね」と言われることを社会の主流派にしたいわけではないんです。


「私の場合はこうだから別れたんだけど、この人はこうだったから許したんだ。別にそれはそれでいいんじゃない?」という風に思ってもらえたらいいなと思って、『許すチカラ』を書くことにしました

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■なぜ夫を許したのか

―――宮崎さんのスキャンダルに関して、金子さんは「許す」という選択をしたわけですが、当時すでに「許す」「許さない」という判断基準を持って決断されたということでしょうか? 白黒つけず、将来のことを考えて、結果的に結婚生活を続けている人も中にはいるのかなと思います。

金子:そうですね。妊娠中に浮気をした酷い男性だということが前面にあるので、女性の皆さんに「敵だ」とみなされても仕方ないのですが、私はその部分以外の、宮崎の夫としての良さ、仕事の面でのリスペクト、いろんなものを天秤にかけて、「許す」「許さない」ということを判断しました。


あとは、本人のその後の姿勢ですよね。「なんてことをしてしまったんだ」という反省が見えましたし、何よりも、生まれたばかりの子供に、彼は彼なりに仕事や家庭の中で父親としての姿を見せるために様々な努力をしてきたところがあったので、「許す」という判断をしたという感じです。


―――詳細は本の中で書かれていると思いますが、スキャンダルがあったとは言え、そのあとのアフターフォローを含め、宮崎さんができた人だったからこそ、金子さんは「許す」という選択を取られたということですかね。

金子:出来てはいないですよ(笑)。出来てはいないんですけど、普段からの旦那さんとの関係ももちろんありますよね。奥さんに対しての愛情表現がある人とない人で、夫婦の信頼関係が揺らぎかねないことが起きたときの判断は変わってくるとも確かに思います。

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