子宮が2つ「完全重複子宮」の女性が双子出産 それぞれ同時妊娠は5千万分の1の奇跡
どこか奇跡的で神秘的な印象がある双子の話題。妊娠そのものが「まさか」ということもあるようだ。
かわいらしさはまさに二乗、といった雰囲気の双子の赤ちゃん。その双子の妊娠・出産に関し、医師までが「奇跡が起きた」と驚いたという話題が米国から伝えられた。
■「世界に数例」と医師
米国・コネチカット州ブリストル市在住のアシュリー・ケイロさん(31)。彼女は子宮に極めて珍しい奇形があるが、今年4月、それぞれ体重が2,900グラム前後ある健康な二卵性双生児を出産した。
医師にも「これは5000万分の1の奇跡で世界に数例しかない。私も30年この仕事をしていて初めてのこと」と驚かれたという。
■子宮頸部、膣も2分
アシュリーさんは18歳の時に腎臓を患い、その画像診断の際に子宮ばかりか子宮頸部、膣までがはっきりと2つに分かれている「完全重複子宮」だと告げられた。
結婚の妨げになるのではとアシュリーさんは悩んだが、父方の祖母も子宮が2つという状態で健康な子供を産んでいたと知らされて、前向きになれたという。
■「どうか勇気を持って」
歯科技工である夫のマイクさん(33)とともに、このほどメディアの取材に応じたアシュリーさん。男の子であるパーカーくん、そして女の子のゾーイちゃんを抱っこする自分たち夫婦の幸せそうな写真を公開した。
子宮の奇形を持っていると、実際は早産や死産となるケースも少なくない。「でも、私たちには3歳の娘もいるんです」と語り、アシュリーさんは同じ奇形に悩む女性たちに大きな勇気を与えている。
■5割が「お産は奇跡」
しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,789名を対象に調査した結果、「全てのお産は奇跡だと思う」と回答した人は全体の50.6%であることが判明した。
妊娠とその継続、やがて訪れる陣痛と出産。そして、すべてをコントロールする女性ホルモンのダイナミックな変化。これを体の中で起きる「奇跡」と呼んでも、やはり過言ではあるまい。
■イギリスでも間もなく…
じつは、英国・エセックス州在住のケリー・フェアハーストさんも「完全重複子宮」と診断されているひとりだ。彼女もそれぞれの胎内に赤ちゃんが宿り、妊娠14週目であることを今年7月に公表していた。
11月に帝王切開での出産が予定されているといい、家族はもちろん、この国の周産期医療にたずさわる多くの人々が、元気な赤ちゃんの誕生を楽しみにしているという。
・合わせて読みたい→世界最大サイズの腫瘍で体重が100キロを超えた女性 除去手術の成功が話題に
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国10代~60代の男女1,789名(有効回答数)