国民民主、比例東京1位に山尾志桜里氏 知名度活かし党の顔として全国行脚へ
新生・国民民主党が衆院選の比例代表東京ブロック1位に山尾志桜里議員の擁立を決定。その意図は…。
■選挙区事情が解消したゆえか
山尾氏の東京比例ブロック単独1位の出馬に、武蔵野の市民はどう反応するだろうか。
月刊『国体文化』編集長・里見日本文化研究所所長で亜細亜大学講師の金子宗徳氏(武蔵野市勤務)に、見解は異なるものの憲法や皇室典範について、リベラルの立場から建設的な論議をしようとする山尾議員にはかねてより関心を持っていたという。
「小学校入学時から東京で過ごし、御尊父も三鷹市で医院を開業している山尾議員にとって、東京は地元。現在も武蔵野市のタワーマンションに住んでいると聞いています。縁もゆかりもない愛知7区から立候補したのは、武蔵野市を含む東京18区に菅直人、三鷹市を含む東京22区に山花郁夫という、旧・民主党/旧・立憲民主党の先輩議員がいたという選挙区事情ゆえでしょう」と金子氏。
その上で、「新・国民民主党の結成でしがらみが取り払われた以上、東京から立候補する判断は愛知7区の有権者にとっても本人にとっても望ましいのでは。ただ、せっかくなら比例単独ではなく東京18区か22区からも重複立候補して、菅や山花といった旧態依然たるリベラル左翼を叩き潰してほしい」と期待を語った。
■刺客の可能性は低いが
国民民主党も野党共闘に加わることから、菅元総理や山花議員への刺客となる可能性は低い。しかし、山尾氏の知名度からすれば小選挙区からの重複立候補にしないのはもったいないと言えないこともない。
ただ、いずれにせよ比例単独であるならば、自分の選挙区を気にせず自由に行動できるため、全国行脚をして国民民主党の名前や政策を浸透させていくことだろう。
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(取材・文/France10・及川健二)