立憲民主・枝野代表 「堂々と論戦しよう」と菅新総理をけん制
立憲民主党の結党大会が都内ホテルで開催。代表の枝野幸男氏は早速菅義偉新総理をけん制した。
15日、立憲民主党の結党大会が東京・芝公園のホテルで行われ、衆参合わせて150人(衆院107、参院43)の野党第1党としてスタートを切った。
会の最後に挨拶を行なった枝野幸男代表は、明日16日に99代目の内閣総理大臣の座に就く菅義偉自民党代表の名を挙げ、「堂々と論戦をしようではありませんか」と語気を強めた。
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■政権交替の選択肢として
旧立憲民主党、旧国民民主党など2政党、2グループが合流した新党「立憲民主党」。
10日、代表に選出された枝野氏は、「衆参で150名。特に衆院では政権交代の発射台といわれる100名を超えるメンバーが集まった。それぞれが経験してきた困難と挫折、その中で学んできた教訓をしっかり活かして、国民、有権者と未来の世代に対する責任を果たしていく」と、政権の選択肢として存在感を示すことを強調した。
■ふがいない過去に対する反省も
続いて「政治に対するあきらめが広がっている。政治に期待をしてもしかたがない、選択肢を明確に示すことができなかった野党の責任を痛感している」と述べた枝野代表。
その上で森友学園問題や、新型コロナウイルスに関する政府与党の不手際を挙げ、「今必要なことは、社会の様々な現場で上がる国民の声、それに真正面から答える政治だと思う。立憲民主党の役割はそこにある」と主張した。
■「国民不在の政治」
新総理についても言及し、「明日、菅新政権が発足する。ようやく臨時国会が開かれるが、首班指名だけの臨時国会だ。感染症対策、経済対策、水害などの対策をしっかり議論するべき。身勝手な解散総選挙で論戦から逃れるのであれば国民不在の政治であると言わざるをえない」とけん制。
「膨大な予算をかけた布マスクの配布、給付金事業の遅れや、それにまつわる不透明な業務実態…現場の危機感とは全くかけ離れている。危機をどう打開するのか、菅さん自身の言葉で語っていただき、議論しようではありませんか。堂々と菅さんと論戦をし、国民の声を伝えていきたいと思っている」と対決姿勢を早くもあらわにした。
また、今回の結党大会では役員人事も発表され、筆頭代表代行に平野博文氏、代表代行に蓮舫氏と江田憲司氏、幹事長に福山哲郎氏、政務調査会長に泉健太氏、国会対策委員長に安住淳氏の名前が挙がった。さらに副代表として玄葉光一郎氏、長妻昭氏、原口一博氏、辻元清美氏、森裕子氏が発表された。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤星生)