菅義偉新総裁はサプライズ人事も 解散時期は「内閣の顔ぶれ次第」で判明か
自民党新総裁に選出された菅義偉官房長官。注目は組閣や自民党の役員人事に移っている。
■新内閣の顔ぶれが判断基準に
菅総裁はどう考えているのだろうか。総裁就任会見では、「新型コロナ問題を収束して欲しいということと経済を再生させてほしいというのが国民の大きな声。専門家の見方が完全に下火になってきたということでなければ、なかなか難しいのではないか」と説明。
「せっかく総裁に就任したわけだから仕事をしたい。収束も徹底して行っていきたい。そうした中で解散の時期というのはいずれにしろ一年しかないわけですから、なかなか悩ましい問題。やはりコロナ収束と同時に経済を立て直すことが大事。収束したらすぐやるのかというと、そんなことでもない。全体を見ながら判断したい」と述べ、早期解散に慎重な姿勢を見せた。
解散はいつになるのか。前出のベテラン記者は語る。
「早くやるとしたら10月25日か11月8日、投開票の解散総選挙。遅くなれば満期任了解散でしょう。要は菅新総裁が1年限定の暫定総理を考えているのか、長期政権を視野に入れているのか。
それによって解散の時期が決まってきます。それは新内閣で誰を登用するかで分かってくるでしょう」
■サプライズ人事の可能性も
党人事では二階俊博幹事長、石原派の森山裕国対委員長の続投と、総務会長には麻生派の佐藤勉元総務相の抜擢、選対委員長は竹下派の山口泰明衆院議員が抜擢が確実視されている。では、内閣人事はどうなるのか。菅番記者が語る。
「自民党の組閣人事は2つのパターンがあります。一つは派閥が出した推薦リストを受けて、組閣するタイプ。もう一つが小泉純一郎・元首相のように、外野の声には一切耳を傾けず、国会年鑑を片手にめぼしい人を一本釣りしていくやり方。
菅氏は組閣に関して『聞く耳を持たない』でいると言われています。小泉流人事になる可能性が高い。サプライズ人事があるかもしれません」
菅義偉新総裁は16日の国会で総理大臣に選出され、その日に組閣するとみられている。はたしてどんな顔ぶれになるのか。「乞うご期待」なのかもしれない。
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(取材・文/France10・及川健二)