菅義偉新総裁はサプライズ人事も 解散時期は「内閣の顔ぶれ次第」で判明か
自民党新総裁に選出された菅義偉官房長官。注目は組閣や自民党の役員人事に移っている。
■総選挙はいつ? 人事は?
新総裁選出後、国民が注目するのは、解散総選挙の日程と人事であろう。まずは総選挙だ。
麻生派に属する河野太郎防衛相は、10日に行われた米シンクタンクのイベントで解散総選挙について「おそらく10月のどこかで早期の解散総選挙が行われ、来年の東京五輪に向けた準備をすることになる」「11月のアメリカの大統領選よりも前に、日本では民意を踏まえた新しい総理大臣が誕生するだろう」と発言。
麻生太郎副総理は13日の講演で「国民の審判を経ていない、と批判されるだろう」「それならば解散という感じがしないでもない。下手したらすぐかもしれない」と述べた。
■解散できなかった麻生政権
麻生発言の真意を解説するのは、永田町取材歴50年近くのベテラン記者だ。
「2008年秋に麻生氏は新総裁に選出され、総理になりました。そのまま解散しようとしていたが、当時はリーマンショックの直後。『経済危機の中での選挙は如何なものか』という声に負けて、麻生氏は解散できなかった。
結果、支持率は落ちていき、麻生降ろしが始まった。けっきょく、東京都議会議員選挙に惨敗し、衆院任期も間近であり、『追い込まれ解散』となった。
来年は都議選もあるし、任期満了も来年秋。自分と同じ轍を踏まないように、人気があるうちに、解散すべきだというのが麻生氏の真意です。そうすれば野党が体勢が整わない中での決戦となり、自民党の議席減少も最小限に食いとどめられる」