菅義偉新総裁はサプライズ人事も 解散時期は「内閣の顔ぶれ次第」で判明か
自民党新総裁に選出された菅義偉官房長官。注目は組閣や自民党の役員人事に移っている。
結果は初めから分かっていた。菅義偉官房長官の圧勝で終わった自民党総裁選である。菅官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3氏の闘いであったが、菅氏を党内5派閥が応援し、議員票の7割を固めていた。注目は石破、岸田の2位争いだったが、結果は…
菅:288(議員票)+89票(地方票)/岸田: 79(議員票)+10票(地方票)/石破: 26(議員票)+42票(地方票)
石破氏は地方票で岸田氏を圧倒したが議員票で惨敗した。
■今後が厳しい石破陣営
全国紙の自民党番記者が語る。
「岸田氏は2位になり、政治生命が保たれ、総裁選後、岸田氏自身が来年の総裁選に立候補する決意を記者団に語りました。岸田派は54名。議員票で25票を上積みした計算になります。
これは石破氏を潰し、岸田氏を温存したい菅陣営が票を回したためとみられています。石破氏は『隠れ石破支持者』が議員の中にいるのではないかと踏んでいましたが、応援した議員25名に一票加わっただけの26票。
この結果に石破陣営は落胆。19名にしかいない石破派から離脱者が出るのではないかと言われています。石破氏もこれだけ議員から支持がないと分かると、来年の自民党総裁選に出られなくなるでしょう」
■安倍・菅の思惑通り
菅義偉圧勝に終わった総裁選は、「石破氏だけは許さない」という怨念にかられた安倍晋三首相と菅長官のまさに思惑通りになったといえよう。
菅新総裁選出後、挨拶にたった安倍首相は「令和時代に最もふさわしい自民党の新総裁ではないでしょうか。菅義偉・新総裁を先頭にコロナ禍を乗り越え、輝く日本を築き上げていこうではありませんか」と訴えた。
次に挨拶にたった菅新総裁は「私自身のすべてを傾注して、日本のため、そして国民のために働くことをお誓いする」と述べている。