脚本家・中園ミホ、NHK新番組でダメ出しの真髄知り「ドラマにも活かせる」

「ダメ出し」をテーマにしたNHK Eテレの新企画はスタート。収録には数々の大ヒットドラマを手がけた脚本家の中園ミホさんが出演し、「ダメ出し」の極意に迫った。

■ドラマにも活かせる知見

———「ダメ出し」はするほうもされるほうも思いが違いますもんね。

中園: VTRに出てきた木工所の社長さんのような素敵なダメ出し、私にはできないですよ(笑)。

なのでされる側のほうに感情移入しましたね。かけられる言葉に耐えても一人前になろうと食らいついていこうとする若者たち。その姿勢は偉いなあと思いました。そういう人がいるんだということも感心したし、私だったら3分で無理だなぁと(笑)。

最後の社長のダメ出しの素敵さ、それを受けて若手たちの顔つきがかわるところ、仕事にもちゃんと結果を残しているところにびっくりしました。ドラマのセリフでもあんなうまいこと書けないので、すごく参考になりました。あんなリーダーはすてきだなあと思いました。

———「ダメ出し」の意識はかわりましたか。

中園:すごく変わりましたね。とにかくダメなダメ出しがどんなものかよくわかりましたね。小籔さんのお話がそのあたりはとても参考になりました。

ダメ出しのプロなんだなあと聞いていて思いましたけど、失敗談もたくさんお話されていたので、今後ドラマを描く時も、さらには日常生活にも活かせる話ばっかり。

ダメ出しこそ理性的に行わなければいけないんだと。一方の私はそうじゃないダメ出しばかりしてきたなぁと…(笑)。


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■「中間管理職の方に見て欲しい」

———仮に「ダメ出し」を抜いた脚本家のお仕事は成り立つとおもいますか?

中園:受ける側としてはダメなダメ出しは受け入れなくてもいいし、出す側としてはやめたほうがい、ということは身にしみて感じました。でもいいダメ出しもある。それをされなくなったら、人は成長しないんだなと学びましたね。

自分の権力を示すような内容、妬みや腹いせなど私的な感情での内容、そういうのはみんなやりがちだし、私もやってきちゃったなあと。「あなたのためを思って」とは言うんだけど、実際にこれは自分のためにやっていることで、相手を伸ばさない。

そういう反省を含めて、改めてダメ出しというものを分析できましたね。中間管理職の方とかに是非見て欲しい!

お仕事していたら絶対に避けては通れないものだし、あと家庭内でのダメ出しも本当に気をつけようと思いました。相手に届かないダメ出しばっかりしていたなぁとすごく勉強に。小籔さんが言われていた天照大御神が見ていてもいいダメ出しかどうか、という考え方は参考になりました(笑)。

———「ダメ出し」したい人はいますか?

中園:えー! 自分にはいっぱいあります(笑)。ダメなダメ出しをする自分にダメ出しをしたいですね。

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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤

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