行方不明だった祖父の頭蓋骨が段ボールで自宅に… 遺族は警察に激怒
猟奇殺人の可能性が高いミステリアスな事件。高齢男性の遺体を警察はあまりにも無造作に扱った。
ある日、自宅を出たまま行方不明になっていた家族。警察から生存は絶望的と知らされてはいたが、もしも突然、遺体の一部が段ボール箱で自宅に送りつけられたら、遺族ははどれほど驚くことだろう。気になるのは送り主だが…。
■中身は白骨化した頭部
アルゼンチンのリオネグロ州で、ある家庭の玄関に大きめの段ボール1箱が届けられた。スーパーマーケットから空箱をもらいでもしたのか、有名なマヨネーズのブランド『Hellman’s(ヘルマン)』のロゴが入った段ボール箱だった。
それを開けたのは、家主の孫娘にあたるベロニカ・ソーサさん。中身がヒトの頭蓋骨だったことから、思わず悲鳴をあげたという。
■段ボールの送り主は…
突然送りつけられた頭蓋骨には、送り主から「ルイス・ソーサさんの遺体の一部」という説明が書き添えられていた。ルイスさんはベロニカさんの70代の祖父で、2019年1月10日に自宅を出たまま行方不明になっていたのだ。
まるで猟奇殺人犯からの挑戦状のようなサイコでミステリアスな出来事だが、段ボールの送り主はなんと警察だった。
■なかなか戻らない遺体
警察はルイスさんの頭部を、ゴミ処理場で発見していた。当初は、行方不明だった同州ヘネラル・ロカの40代女性の一部ではないかと考えたが、剖検の結果、女性のものではないと判明。歯の状態やDNA鑑定などを経て、ルイスさんのものと特定されたという。
警察はルイスさんの遺族にその旨を連絡し、首から下が見つかっていないこと、そして遺体を自宅に戻せるのは事件の捜査を終えてからになると告げていた。
■調味料ブランドの段ボール
捜査が終了したのだろうか、警察は一般市民がスーパーマーケットでもらうような段ボール箱で、ルイスさんの頭蓋骨を遺族に送りつけた。
ベロニカさんはその写真をSNSに投稿し、「祖父はマヨネーズなんかじゃない。いくら殺人事件が多いとはいえ、被害者をこんなにも粗末に扱ってよいものか」と警察に対する怒りをあらわにした。
「捜査の結果についても何も知らされず、死亡証明書もないため埋葬もできない」とも話しているベロニカさん。弁護士を通じて警察に事実の説明を求めているが、場合によっては彼らの粗末な仕事ぶりについて、監察を要求することも考えているという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)