幸せな姉一家から厄介者扱いだった48歳弟 義兄ら4人を惨殺して自殺
姉は幸せな人生を送っているのに、弟は周囲の誰ともうまくやっていけない性格だった。
人柄の良さで学校、職場、教会、そして町内の誰からも愛され、優秀ゆえ様々な分野で活躍していた非の打ち所がない一家。だが彼らには、目の上のたん瘤とも言える脅威の存在が身内にいた。
■現場は血の海
カナダ・トロント市の東に位置するオシャワ。今月4日の朝、パークレーン・アベニューの民家で家主の男性が3人の子供とともに拳銃で殺害されるという陰惨な事件が発生した。
クリスさんの妻で、子供たちの母親である50歳のロレッタ・トレイナーさんも重傷を負っており、命に別状はないが、現在も病院で治療が続けられている。
■大学生の息子だけ無事
この事件で死亡したのはクリスさん(50)、ブラッドリーさん(20)、アデレードさん(15)、ジョセフさん(11)のトレイナー家の4名。大学で自宅を離れていた息子のサムさんだけが、唯ひとり難を逃れていた。
事件の被疑者であるマニトバ州ウィニペグのミッチェル・ラパ(48)はロレッタさんの実弟で、本人も事件後に拳銃自殺を図り、死亡が確認されている。
■世間の鼻つまみ者
トレイナーさん親子はスポーツ万能で、クリスさんは地域の野球チームのコーチとして慕われ、ロレッタさんとの夫婦仲も良好。子供たちも誰からも愛されており、一家は揃って評判が良かった。また、カトリック教会の熱心な信者でもあったという。
一方で、被疑者のミッチェルは世間や親族から鼻つまみ者として嫌われていた。姉も長いことこの弟を「目の上のたん瘤」さながらに疎んじていたと、『トロント・サン』紙が報じている。
■妬みや報復の可能性も
犯行は、姉一家への妬みや冷たくされたことへの報復行為だった可能性も高いとみられるが、ダラム警察は犯行動機に結び付く証拠を探しており、被疑者のミッチェルに関する情報提供の協力を広く呼び掛けている。
また最愛の家族を4人も失い、ショックでひどく打ちのめされているロレッタさんや息子のサムさんを多くの人が心配している。知人がクラウドファンディングのページを開設し、善意の人々に呼びかけたことから、日本円で1,000万円を超える寄付が集まっているという。
・合わせて読みたい→食事の恩を仇で返す? 貧しい住民が裕福な一家の娘を強姦し殺害か
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)