飲酒運転事故の医師に批判殺到 同乗者即死も現場では高級車の被害ばかり心配
脳神経外科医という特別な名声、最高級車そして若い美女。男は誰もがうらやむ人生を謳歌していた。
車好きの多くが憧れる、アウディの最高級スポーツカーを手に入れた30代の脳神経外科医。男は若く美しい医学研修生の女性を誘い出し、一日遊んだ後、酒を飲んでいるにもかかわらず夜のドライブに連れ出した。そして…。
■自慢のオープンカー
米国・アラバマ州のモービルという町で先月、ジョナサン・ナクラという36歳の脳神経外科医の男が飲酒運転事故を起こし、逮捕された。
ナクラ容疑者が運転していたのはオープンカーで、アウディが最上級のパフォーマンスを提供すると謳う「R8スパイダー」。日本円にして3,000万円強のスーパースポーツモデルだ。
■車は横転しながら側溝へ
時速222キロメートルという猛スピードのなか、ナクラ容疑者がハンドル操作を誤ったことで、R8スパイダーは横転しながら側溝に転落。助手席に座っていた医学研修生のサマンサ・トーマスさんという24歳の女性が即死した。
ふたりはその日プールなどで一緒に過ごしており、深夜に「アイスクリームを食べに行こう」と車で外出したことがわかっている。
■「冷淡で人でなし」
予備審問のためこのたび裁判所に出廷したナクラ容疑者。そこで検察は、事故直後の彼の様子について興味深い目撃証言を得ていることを明らかにした。
内容は「助手席のサマンサさんが即死なのは明らかだったが、運転席から出てきた男の冷淡で身勝手な態度には呆れた」というもので、ナクラ容疑者はサマンサさんのことより、大変高価な愛車が負ったダメージや壊れた超高級腕時計ばかりを気にしていたとしている。
■解雇処分に加え民事訴訟も
また、ナクラ容疑者は現場から交際中の女性と思われる第三者に電話していた。「ベイビー、君もこの車をすごく気に入ってたよね」などと嘆く様子が目撃されており、サマンサさんは単なる浮気相手だった可能性が高そうだ。
その後、飲酒運転および過失致死罪などで正式に起訴され、勤務先の病院からは解雇処分を言い渡された同容疑者。これに続き、サマンサさんの父親からも不法死亡だとして民事裁判を起こされたという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)