25階建てビルから飛び降りた娘を救おうと… 激突された父親も共に死亡
飛び降り自殺しようとしている娘を救いたい。命がけで受け止めようとした父親が、娘と一緒にこの世を去ってしまった。
大事に育ててきた娘が、建物の屋上から今にも飛び降りようとしている。それに気づいた父親は「私が受け止めて命を救おう」と試みたが、成功することはなかった。娘は、まだ15歳。なぜこんなにも早く死を選んだのか…。
■建物の屋上に少女の姿
8月22日、中国・四川省で暮らしていた少女(15)が25階建てのビル屋上に上がった。
通りを見下ろす少女の姿を見た人たちは、「飛び降りて死のうとしている」とすぐに察知。通報を受けたレスキュー隊がただちに現場に向かい空気式救助マットを広げたが、準備をしているあいだにも少女は飛び降りようと一歩前に。
通行人らが絶叫するなか少女は躊躇する様子もなく飛び降り、レスキュー隊を慌てさせた。
■命がけで救おうとした父
マットの準備を猛スピードで進めていたレスキュー隊だが、少女がいきなり飛んだため、救える可能性は限りなくゼロに近かった。
現場に駆け付けていた父親(42)が「受け止めて救おう」と咄嗟に動いたが、娘の体は父親に激突。直後に地面に叩きつけられ、父と娘の両方が命を落としてしまった。
この様子を目撃した女性は現地メディアの取材に応じ、「あの高さからでは、植木鉢だろうが落ちて当たれば死んでしまいます」「お父さんはそれでもお嬢さんを救おうとしていらっしゃいました」と涙ながらに話した。