ポスト安倍を狙う岸田文雄・菅義偉・石破茂の攻防 キングメーカーは二階幹事長
28日、突如辞意を表明した安倍晋三首相。早速後継選びが激化しているが…。
■意中の人は菅官房長官?
次期総裁に名乗りを上げている岸田氏と石破氏を尻目に、じつは安倍首相の意中の人ではないか…と見られているのが菅義偉・官房長官だ。
「Go toトラベルが開始した頃から、安倍首相に限って政府の前面に出てきたのが菅長官です。7年8ヶ月、政権を支えてきた菅長官への首相の信頼は厚い。最近はメディア露出にも積極的で、天敵ともいわれていた『報道ステーション』にも生出演したほどです。
すべて安倍首相の了解のもとだと言われています。菅長官には、混乱期こそ力を発揮できるという自負があります。ただ、菅長官の場合、自ら名乗り出る性格ではない。周りから『立て』という声が高まれば、出ることもやぶさかではないでしょう」
■二階氏も好意的か
さらに、二階幹事長も菅氏に好意的だという。全国紙の自民党担当記者が語る。
「国会閉幕後、二階氏と菅氏はわかっているだけで三回会談を重ねています。6月17日、18日、7月1日。注目すべきは3回目の会談でポスト安倍をめぐる意見交換が行われたようです。場所は二階氏が贔屓にする東京・赤坂の日本料理店『たい家』です。
そこは安倍首相と二階氏が6月24日に会談した、いわくつきの店です。第二次安倍政権発足後から菅氏と二階氏の距離はグンと縮まりました。菅氏に近い議員が二階派に入るケースも多い。そんなことから二階氏は菅長官を担ぐ可能性もあるとみられています」
日本の総理を決める総裁選。今後、他の議員も出馬を模索する可能性が高いが、岸田氏、石破氏、菅氏が有力候補になるのは確実だ。多数派工作が激化していくことが予想される。要注目だ。
・合わせて読みたい→山口二郎法大教授ら立憲デモクラシーの会が会見 「憲法53条に基づき臨時国会を召集せよ」
(取材・文/France10・及川健二)