娘の延命治療を訴え病室で暴れた父親 願いは叶わず介入した警察を提訴へ
病気で苦しむ娘には、まだ生きるチャンスがある。そう考えた両親は生命維持治療の続行を希望したが、医師団の同意は得られなかった。
我が子の生命維持装置を外し死の訪れを待つか、それとも延命を続け治療法を模索するか。娘の今後を医師団と話し合ったものの納得できずに荒れた男性が、通報されて取り押さえられた。
■病気で弱った娘
昨年8月のこと、ニーマン・ピック病と呼ばれる先天性代謝異常症で弱っていた女の子(6)の今後について、英国のある病院で話し合いの場が設けられた。
しかし担当医らの意見は「もう打つ手がない」というもので、医療の専門家でもある女の子の両親は激しく動揺。父親は「生命維持装置を外して、緩和ケアを受けさせてあげましょう」との提案を聞くなり、妻と共に娘の病室へ向かい、止めようとした医師のひとりを突き飛ばしたという。
慌てた病院関係者が通報したため、すぐさま警官隊が駆け付ける事態となった。
■警察の介入
娘に寄り添う両親の姿を発見するなり、警官は「病室の外で話を聞きたい」と説得。これに両親が応じなかったため、警官らはまず母親を床に倒すという行動に出た。
それに続き手錠をはめられた父親は「胸が痛い」と必死に訴えたが、警官は同情するどころか乱暴にねじ伏せ拘束。だがこのとき父親は心臓発作を起こしており、翌日には血管形成術を受けねばならなかったという。