「子供を助けて」 火災現場から息子を投げ出した母親が焼死体で発見
子供をバルコニーから投げるなり、すぐに真っ赤に燃える火の中へ…。母親の願いは、ふたりの子供を救うことだけだった。
アパートで火災が発生し、行き場を失いながらもどうにか子供たちを救おうと必死になった母親。そして母親と子供のために努力した男性の行動が、話題になっている。
■火災発生
7月3日、米国・アリゾナ州にあるアパートで火災が発生した。
火は猛烈な勢いで広がり、アパートの外にいた人たちも驚き大騒ぎに。友人に会うため近くを訪れていたフィリップ・ブランクスさん(28)も騒ぎを聞きつけ慌てて様子を見に行くと、火が噴き出すアパート3階のバルコニーで、男の子(3)を腕に抱いたまま困っているレイチェル・ロングさん(30)の姿を見て愕然としたという。
■子供を投げ落とした母
レイチェルさん本人も燃えている状態だったこともあり、集まった人々は「とにかく赤ちゃんを投げて」と大声で伝えた。これを聞いたレイチェルさんは勇気を振り絞り、下で腕を広げる男性に向けて男の子を投げ落とした。
男性の近くにいたフィリップさんは、その瞬間に「このままではまずい」「きっと彼にはキャッチできない」と直感。
学生時代にフットボール選手として活躍し、その後は軍人として働いた経験のあるフィリップさんは、抜群の運動能力を生かして猛スピードでバルコニーの下へ。間一髪で男の子を受け止め、救うことに成功した。