尾木ママ、感染者ゼロの岩手に出されていた要請に驚き 「ひどい話」

尾木直樹氏がブログを更新。転入生に自宅待機を要請していた岩手県内の教育委員会を批判した。

2020/06/25 19:00

尾木ママ・尾木直樹
(写真提供:JP News)

「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹氏が、25日に自身のブログを更新。岩手県内で出されていた新型コロナウイルスに関わるある要請に、遺憾の意を示した。


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■「感心していたのに…」

岩手県がいまだに感染者がゼロであることを挙げ、「すごいなぁと感心していた」と話す尾木氏。しかし県内の複数の市町村で、「(感染者の多い)県外からの転校生は2週間も自宅待機させられた」という事実を知ると、心境は一転したそう。

どうやら感染拡大防止やいじめ防止の観点から、上記のような要請が各教育委員会から出ていたようなのだが、これについて尾木氏は「就学義務違反」「学習権の侵害」を挙げ、「違法行為です」と指摘した。

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■対応を厳しく追及

さらに「少なくても20人以上に及ぶ登校自粛させた児童・生徒宅を訪問して、率直に謝罪する必要」があるとし、そうした誠意を見せることで、生徒たちの「深く傷ついている心を癒し、元気良く学校生活を送ってもらう」きっかけになると主張。

「彼らへのいじめや差別・偏見が生まれていないことを祈るばかりです」と綴り、最後には「ひどい話です」と、強い憤りを滲ませた。

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■要請には賛否の声

この件については、ネット上でもさまざまな意見が上がり、尾木氏のように批判的な立場を取る人がいる一方で、「感染拡大防止の観点からはしょうがない」といった声も。

また、賛成・反対のそれぞれに共通して多かったのが、「登校させないことが問題なのではなく、教育を受けられない期間があるということが問題」「フォローアップさえちゃんとすれば」といった意見だった。


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■オンライン授業を推進

では、本来であればどのような対応が望まれたのだろうか。尾木氏は以前、感染拡大防止のために全国の学校が休校措置を取った際、オンライン授業の推進を訴えていた。

諸外国では、生徒にiPadを配布し、自宅においてもリモートで授業を受けられるような策を講じているケースもある。当然これにも賛否があるのだが、こうした学習のオンライン化が、教育機会を補完する策のひとつになるということは言えるだろう。

いずれにせよ今回の岩手の件は、文部科学省の「不適切」との指摘により、見直されることになったようだ。今後の動向に注目したい。

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(文/しらべぇ編集部・東水 壮太

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