カッチカチの冷凍肉を美味しいまま素早く解凍させる裏ワザが完璧すぎ
今回試すのは、「カチカチに凍った食品を美味しく素早く解凍する裏ワザ。
2020/06/21 18:40
自炊をしていると凍った肉や魚を「どう上手に解凍するか」誰もが悩む。
その答えを導く一冊の本があった。90年代後半から2000年代前半まで放送され、一斉を風靡したテレビ番組『伊東家の食卓』(日本テレビ系)の公式本『伊東家の食卓 裏ワザ大全集』である。
画像をもっと見る
■意外とミスしがちな「解凍」
この本には、番組同様、様々な裏ワザが詰め込まれている。CDを上手に収納する方法や、絡まったテープをすぐ直す裏ワザなど時代を感じるものも多いが、中には令和の時代でも十分使える裏ワザがある。
今回試すのは、「カチカチに凍った食品を美味しく素早く解凍する裏ワザ」。添え書きには”冷凍のお肉やお刺身、そのままでは包丁で切れないし、レンジでの解凍は失敗して火が通りがち”とあり、人間は20年も同じ過ちを繰り返しているのか…と目頭が熱くなった。
最近はうまく解凍してくれるハイテク電子レンジや、ちょうど包丁で切れる程度にいい感じの冷凍をしてくれるハイテク冷蔵庫があるらしいが、貧乏一人暮らしを営む記者にはよくわからない。頼みの綱はブックオフで購入したこの本なのだ。
■見た目は異様だが…
では早速やりかたを紹介する。
①アルミの鍋やフライパンを2つ用意する
②ひっくり返した鍋1の上に食品を置き、その上に鍋2を乗せる。鍋の底で食品を挟んでいる状態。
③10分待つ
すると旨味を逃さず急速解凍ができるというのだ。なんて簡単なんだろう。
早速実践。カッチカチに凍った豚ひき肉を鍋で挟んでみたところ、確かに10分でグニャングニャンに解凍された! すごい。むしろちょっと解けすぎたが、これはひき肉が小さかったせいかと思われる。
本には「食品の素材や量によって差はあるが、自然解凍で1時間のものは10分程度」とある。6倍速!シャアの2倍すごい!!
■ポイントはアルミの熱伝導率
ざっくり説明すると、温度を伝えやすい性質のアルミに冷凍食品の冷たさがどんどん移動して放出される。同じように室温も伝わりやすくなるので、”食品だけ”より、”食品をアルミに挟んだ”ほうが効率よく解凍できるという仕組みだ。
更に急速解凍することで肉や魚の旨味であるドリップの流出を防ぎ、味も美味しくなるらしい。なんて素晴らしい!もっと早く思い出していれば20年も美味しい思いをすることができたのに。
ちなみに材質がアルミであれば良いため、鍋がなくてもアルミのバットやボウルで代用ができる。また少量の食品の場合は、ただフライパンに乗せておくだけ十分な効果があった。肉以外にも冷凍トマトでも試してみたが、素晴らしい解凍結果になった。
■どんな食品もあっという間に!
ひき肉以外にも、3cmは厚みのあるローストビーフも15分放置で即カットして食べられる状態になった。
また解凍できるのはアルミに触れている部分だけのため、ジップロックに入った食品を右半分だけ挟んでみたところ、左半分はカチカチに凍ったまま右半分だけ解凍することができた。
つまり、食べたい分だけ解凍することができる!カレーやご飯で応用すると驚くほど夢が広がる話だ。
■注意点も
一つ注意したいのは、スーパーで肉や魚が入ってる発泡スチロールのパックは熱を遮断しやすい材質のため、この裏ワザを使う際には必ずパックから出してラップなどに包んでほしいこと。
記者はパックのまま冷凍していた肉を挟んでみたが、パックに接している面は全然解凍されていなかった。これはこれでスゴイ。
他にもまだまだ沢山今の生活に使えそうな裏ワザが見つかっている。ちなみにガラケーがスマホになったことで消えた裏ワザなどが多い中で、今も使えそうな裏ワザは料理に関するものが多い。人間の飽くなき味覚への探究心には恐れ入る。
・合わせて読みたい→『伊東家の食卓』裏ワザを再検証した結果が感動的 ゆで卵をつるりと剥くには…
(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)