安倍首相、河井夫妻の逮捕受け陳謝 会見終了直前には一悶着も
安倍晋三首相が18日、通常国会閉会に伴う記者会見を行い、冒頭、河井克行前法務相と妻の案里参院議員がこの日逮捕されたことについて謝罪した。
安倍晋三首相が18日、通常国会閉会に伴う記者会見を行い、冒頭、河井克行前法務相と妻の案里参院議員がこの日逮捕されたことについて謝罪した。
■「襟を正さなければ」
2019年参院選時に、地元議員ら96人に対して現金約2,570万円を配ったという公職選挙法違反の疑いで、この日逮捕された河井夫妻。
安倍首相は、「我が党所属であった現職国会議員が逮捕されたことについては、大変遺憾。かつて法務大臣に任命した者として、その責任を痛感している。国民の皆様に深くお詫び申し上げる」と謝罪した。
その上で「この機に、国民の皆様の厳しいまなざしをしっかりと受け止め、改めて自ら襟を正さなければならないと考えている」と反省の弁を述べた。
■苦しい答弁
質疑応答でもこの問題について「自民党から1億5,000万円が夫妻に振り込まれ、その一部が買収資金になったのでは」と追及が。
しかし、安倍首相は冒頭発言とほぼ同じ内容である「我が党所属であった現職の国会議員が逮捕されたことは、大変遺憾。正に、国民の皆様の厳しいまなざしをしっかりと受け止め、我々全ての国会議員が改めて自ら襟を正さなければならないと考えている…」という言葉を繰り返し、回答に窮する様子を見せていた。
■1億5,000万円は無関係
また、「自民党の政治資金については、昨日、二階(俊博)幹事長より『党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして、事後的に各支部の支出をチェックしているところ。巷間(こうかん=ちまたの噂話)で言われているような使途には使うことができない』という説明も行われている」とも言及。
自民党から河井陣営に振り込まれた1億5,000万円は買収資金とは無関係であると強調した。
■会見最後に波乱?
その後記者から憲法改正、北朝鮮拉致問題、ポスト安倍などの質問が飛び、質疑応答終了のアナウンスが入った。
すると「もうちょっと時間をとってほしい。外国メディアは全然当ててくれない」と声を張り上げて抗議する記者の姿が。司会進行役が「外交日程がこれからある。質問があるなら書面で…!」と強く返すなど一悶着となったが、それを聞いていた安倍首相が仲裁するような形で「え? 外国メディア? まぁ、いいでしょう」と笑顔で快諾。
記者はイギリスの軍事週刊誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』の人間で、「イージス・アショアについて配備中止なのか、それとも停止なのか」と質問をぶつけると、「プロセスの停止。停止です、停止」と即答されていた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤星生)