新型コロナによるクレームに悩む飲食業界 「スタッフも生身の人間、心が傷つく」
新型コロナによる営業形態変更で店にクレームが。追い込まれる店の客への想いとは…
2020/06/03 10:20
■スタッフが泣き出す事態に
しかし、増えて来たのが、クレーム。「まだ店内で食事でできないの?」「せっかく来たのに!」とかなりきつい口調でスタッフに詰め寄る客が出てきた。
また、携帯電話で会話しながら入店し、張り紙をよく読まずに、店内の立ち入り禁止エリアに入ったため、スタッフが、「すみませんが、こちらにはお入りいただけないのです」と断ると、客が怒り出して、スタッフに暴言をぶつけてきたという。
以前には、「店内で食べれへんの? せっかく応援しようと思って来たのに」などとスタッフをひどい暴言で怒鳴りつけて、スタッフが泣き出してしまったこともあったそうだ。
■店側の事情に想像力を
店側は、「スタッフも生身の人間です。心が傷つきます。絶対に怒鳴りつけるようなことをしないで頂きたいです」と強く訴える。
また、「飲食店やサービス業のお店を代表するような生意気なことを決して申し上げるつもりはありません。しかし、店内営業が再開できないお店にも、きっと何らかの事情があることをご理解頂きたいのです」と語る。
さらに、「こういった問題を解決するために、店内の貼り紙などを読んで頂くことも、全国的なマナーとして定着するとありがたい」と客側のマナー向上への希望についても、述べた。
■多くの客への感謝の気持ち
「ほとんどのお客様はお店の状況を理解してくださり、ご不便をお掛けしているのも関わらず、スタッフに優しくしてくださいますので、本当に感謝しています」「また、お怒りになったかたも、何かご事情があるのかも知れません。改善のキッカケをくださったかも知れないので、決して恨んだりはしておりません」と話す。
最後に、「日本全体が少しづつ我慢しながら、新型コロナ収束に向けて頑張っていければ」と、未来への希望について語った。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)