危険ドラッグで錯乱か 64歳女性を性的暴行した30代男を逮捕
安く手に入る危険ドラッグ。恐ろしい事件が起きるたびに、誰もが「絶対に許してはならない」と強く感じている。
常軌を逸した危険行為や奇行・犯罪を起こす人は、重い精神疾患を患っている可能性もあるだろう。だが近年は、「危険ドラッグの影響下」というケースがあまりにも増えている。
■64歳の女性を性的暴行
米国・ニューヨークのマンハッタンで今月18日、公共自転車共有システムの「シティバイク」を利用していた男が自転車を降り、歩行中の女性にいきなり襲いかかった。
被害に遭った女性は64歳。自宅からすぐのイーストハーレム地区を歩いていたとき、後ろから近づいてきた男に首を絞められ、意識を失ったところで強姦された。男は血まみれの女性を放置したまま逃走したという。
■今なお続く女性の治療
警察は付近の防犯カメラの映像やシティバイクの情報により、数日後にフランキー・ハリスという38歳の男の身柄を拘束。殺人未遂、強姦、傷害、性的虐待など複数の罪で起訴する予定だ。
メディアの取材に被害者女性の37歳の息子は、病院に救急搬送された母親が現在も人工的昏睡状態で治療を受けていることを説明。「母は誰からも愛される人物。凶悪犯のハリスには最大の刑罰を求めたい」と訴えている。
■異様な興奮と攻撃性
事情聴取中にひどく錯乱していたハリス容疑者。そもそも精神疾患を抱えていたうえに、近年話題の合成大麻「K2」に依存していることを認めたという。
今回の事件がそうであるように、警察はK2常習者が見せる異様な興奮や攻撃性について長いあいだ強く懸念してきた。2008年頃から全米の貧困層の間で流行り始め、コンビニやドラッグ販売店で安く手に入ることも大きな問題だ。
■ゾンビのような姿に震撼
スパイスやK2などと呼ばれる危険ドラッグが有名になったのは、4年ほど前にニューヨーク市で過剰摂取の33名が救急搬送された事故から。高架橋下や道路端に倒れ、呼吸困難を起こし、自力で立てないゾンビのような姿が報じられて世界を震撼させた。
このドラッグは、乾燥させた葉などに、大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(略称THC)という多幸感を与えるとされる向精神薬に“類似”した化学物質を吹き付けて作られる。ハーブの自然成分などと謳われて販売されるが、決して合法ではない。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)