営業再開もセクシーダンサーはマスク着用 「この姿に慣れてもらうしか…」
マスク姿でセクシーさも半減、などと言ってはいられない。接客業にもマスク着用が定められているのだ。
マスクをつけるかつけないかで、人は醸すイメージが大きく違う。しかし、このコロナ禍ではとにかく「健康ファースト」。身を守るためなら、誰に何と言われようとマスクを着用するほうが安全だ。
■「密」を避けられない業界
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の感染拡大を抑えられてきた各国・各都市では、マスクの着用やソーシャルディスタンスを守ることで、外出自粛やロックダウン(都市封鎖)が段階的な解除の時期を迎えている。
スーパーマーケット、デパートほか各種のショップ、教育機関、職場などがさまざまな工夫をしながら再開を試みている中、「密」の状態を避けられないため、再開の目途がなかなか立たないのが接待を伴う飲食業界だ。
■夜の街でもマスクと消毒液
ネバダ州の一部を除き、売春を含む性風俗の商売が違法である米国。殿方たちの中には、美女が脱ぎながら妖艶なポールダンスやストリップを繰り広げる「ジェントルマンズ・クラブ」が、最高の愉しみという人もいるだろう。
しかし、コロナ禍ではどの州でも各種飲食店の営業再開に「従業員のマスク着用を義務付ける」とされた。それを夜の街で適用されてしまうと、「せっかくの美女もセクシーさが半減だ」などと苦笑を誘っている。
■服は脱いでもマスクは外さない
そんな中で注目を集めているのが、ワイオミング州シャイアンの『The Den』というジェントルマンズ・クラブだ。
レストラン業務に力を入れるとして15日に営業を再開したこの店では、さっそくパーティを開催して大勢の常連客を迎えた。だが巨乳のダンサーたちは、服を次々と脱ぎ捨てビキニ姿になり、セクシーなポールダンスを踊りだしたものの、マスクは決して外さなかった。
ひとりのダンスが終わるごとに、ポールをアルコールでせっせと消毒。客が帰った途端にイス、テーブルなども消毒。店内には常に消毒剤の独特の臭いが漂った。
■マスク姿に慣れていくしかない
「休んでいては収入が途絶えたままになる。従業員の生活を守るためにも営業を再開した」と説明する店の経営者。
この業界の人々は条件にあてはまらないとされ、コロナ禍においてアメリカ政府が示した中小企業救済の給付金(通称PPP=Paycheck Protection Program)を申請することができないという。
客にとっては萎える姿かもしれないが、それでも従業員のマスク着用義務は州政府が示す方針だ。踊る側も眺める側も、これに慣れていくしかないのだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)