臓器移植を待つ患者の苦悩 新型コロナ感染拡大で手術が遠のくケースも
「1日も早く、移植手術をかつてのペースで行える状態に戻したい」と焦る医師も…。
新型コロナウイルスの感染拡大が、様々な人々に甚大な影響を与えている。「もう少し待てばきっと臓器移植を受けられる」と信じ頑張ってきた患者も多いが、パンデミックはそういう人たちの運命をも狂わせてしまった可能性がある。
■移植手術が困難に
新型コロナウイルスの感染が拡大し多くの死者が出ている英国で、「移植手術を受けたい」「でも病院に行くことさえ怖い」という患者が増えていると報じられた。
それに加え「ドナーが減っている」「移植可能な臓器が足りない」という深刻な問題に、多くの患者と医師が苦悩しているという報道もある。
■移植用の臓器不足
ウイルスの感染拡大を予防するため、多くの人たちが不要不急の外出を避け家で過ごすようになった。
そのために、交通事故などで亡くなる人が減少。それに伴いドナー数が激減したこと、また新型コロナウイルスに感染し亡くなった患者の臓器が使えないことを英国メディアが伝えている。
不慮の事故などによる死者の減少は喜ばしいことに違いないが、コロナウイルスへの感染が原因で死者が多数出ていること、またそれが原因で移植可能な臓器が不足していることは、あまりにも深刻な問題だ。