こすったカカトの粉を友人のパルメザンチーズに混入するいじめ 看護学生3人を逮捕
学業・人物ともに優秀と評価されていた女子学生たちが、なぜそんな陰湿なイジメを働いたのか…。
言葉で罵ったり、体に攻撃を加えたりしなくても、暴行罪に相当するイジメがいくつかある。その一つが飲食物への異物混入だ。健康被害を与えたか否かにかかわらず、逮捕すらされることを忘れてはならない。
■女子学生寮で陰湿なイジメ
米国・アイオワ州シェルドンにあるノースウエスト・アイオワ・コミュニティカレッジ。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現在はシェルドンの町もキャンパスもロックダウン(都市封鎖)に陥っているが、事件はその直前の女子学生寮で起きていた。
■何も知らずターゲットの学生は…
3月13日の夕食時、寮の食堂で1人の女子学生が食事をとる様子をじっと見つめていたアン・C(20)、カイヤ・イレーン・K(19)、エリー・T(20)の3人。その学生が袋入りのすりおろしチーズをトッピングに振りかけた瞬間、笑いをこらえているようにも見えた。
だが、「あのチーズは私たちのかかとのガサガサを削った粉入り」と自慢げに話しているのを偶然耳にした者がおり、3人の悪事は警察に通報された。
■実害がなくとも暴行罪に
シェルドン警察はその後3人を逮捕。彼女たちがその学生を嫌い、イジメのターゲットにしていたことがわかった。
悪意ある食品への異物混入は、体に害が生じれば傷害罪として扱われる。このケースのように害が生じなくとも暴行罪に相当するため、余罪の可能性も含め、厳しい事情聴取が行われたものとみられる。
■うち2人は成績優秀者
アン・Cはオール・アイオワ・アカデミックチームの栄えあるメンバーで、カイヤ・イレーン・Kはオナー・スチューデントに選ばれるなど、いずれも将来を嘱望されていた。
優しい看護師になることを目指し、学業優秀でもあった学生たちが、なぜそのようなイジメを働くのか、捜査に協力しているカレッジ側も首をかしげるばかりだ。たとえ懲役刑が下らなくとも、氏名の公表は彼女たちの将来に大きな影を落としたことだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)