捨て犬に添えられたメモに涙 独身で新型コロナが重症化したときペットは…
独り暮らしでペットを飼っている人たちは、自分が急病になったら預かってくれる人は決まっているだろうか。しかも「すぐに飛んできてくれる」ことが重要だ。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、検査で陽性と判明しても自宅で様子を見ることになる人が多い。しかし独り暮らしでペットを飼っている人の症状がいきなり悪化し、緊急入院が必要になった場合、そのペットはどうなるのだろうか。
■捨て犬に添えられたメモ
マレーシアのペット愛好家たちの間で今、1枚のメモを添えて捨てられていた小犬の話題が注目を集めている。メモによれば、小犬はゴールデンドゥードル(ゴールデンレトリーバーとプードルのミックス)のメスで5歳のシギー(Siggy)。
「ご主人は本当に残念なことに、突然私のことを飼えなくなってしまいました。私はおとなしい性格で、誰かを噛んだことは1度もありません。こんな私をどうか拾い、可愛がって育ててください」と書かれていた。
■無念さと悔しさのなかで…
マレーシアペラ州の州都であるイポーで、車にクラクションを鳴らされながら街をさまよい歩いていたシギー。哀れな様子を見かねて自宅に連れ帰ったのは、ライオネル・ヴィシャリンガムさんという男性だった。
添えられていたメモから伝わってくるのは、飼い主は愛情があるにもかかわらず、無念さや悔しさのなかでシギーを手放さなければならなかったこと。その心情を察し、ライオネルさんの目からは涙があふれたという。
■理由は明かされず…
しかしメモには、なぜか「突然飼えなくなってしまった理由」が書かれていなかった。メモがあるだけに、飼い主は不慮の事故に遭ったのではないだろうが、独り暮らしのなか急な入院を迫られるなどして、シギーを預けるあてがなかった可能性はある。
また、もしも新型コロナウイルスに感染していた場合、真実を書いてしまうと人々がシギーを避けることが予想される。飼い主はそれを懸念し、敢えて理由を明らかにしなかったのだろうか。
■独り暮らしの愛犬家は多い
新型コロナウイルスに限らずだが、独り暮らしでペットを飼っている人たちは、自分が急病で入院が必要になってしまった場合を想定し、愛犬の世話をどうするかを考えておかなければならない。
身内や近隣住民、かかりつけの動物病院、あるいは地域の動物保護団体で預かってもらえるのか。しかも、すぐに引き取りに来てもらえるのか。急激な体調不良ではとっさに身動きが取れなくなるため、こうした緊急性も忘れてはならないだろう。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)