新型コロナ感染拡大で施設職員が混乱 死亡者の家族に「元気」と誤情報
ある老人ホームで、新型コロナウイルスの感染が拡大。対応に追われた職員のミスが原因で、遺族が大ショックを受けた。
老人ホームで暮らす父親の新型コロナウイルス感染と病状悪化を心配していた男性に、「元気になってきましたよ」と電話をかけた施設職員。それをとても喜んだ男性が、数時間後に「亡くなりました」という連絡を受け、腰を抜かした。
■新型コロナに感染した男性
米国・ニュージャージー州の老人ホームで暮らしていたトム・マストロピエトロさん(91)が、新型コロナウイルスに感染した。
息子スティーヴさんはトムさんの病状悪化を受け「死ぬかもしれない」と覚悟したが、4月11日にはホームから連絡があり、「熱も下がりましたし、お手洗いにもひとりで行ける状態です」「朝食もしっかり食べていました」と聞かされ驚いたという。
■突然の訃報
スティーヴさんは驚きつつも、明るいニュースに「危機を脱したに違いない」と考え喜んだ。だがその連絡からわずか数時間後に再びホームから電話がかかり、「お父様が亡くなった」と聞かされたという。
「一体どういうことなのか」と説明を求めたスティーヴさんは、「他の入居者とお父様を混同してしまった」との説明を聞き愕然。トムさんが暮らしていた施設では新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で、対応に追われた職員が誤情報を伝えていたことが明らかになった。