新型コロナで収入ゼロの人も… 「演奏家たちの現在」に言葉を失う

新型コロナウイルスの影響で、深刻な状況に陥っている音楽業界。ミュージシャンたちの現状を聞いた

2020/03/30 07:15

ライブの様子
(提供画像)

世界中で猛威を振るっている、新型コロナウイルス。人気アーティストたちもコンサートを自粛・延期する事態となっている他、ライブハウスでの集団感染は、音楽業界に大打撃を与えている。

しらべぇ編集部では、演奏活動や講師をして生計を立てる“音楽のプロ”の方々に、仕事や生活への影響について話を聞いた。


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■外出自粛要請で本番が飛んだ

オーケストラ団員のAさんは、東京都に外出自粛要請が出された影響で「前日になって、本番が飛んだ」という。現在は「多くのオケが自主公演を自粛していたり、依頼公演も本番ごとに主催者側と協議している」状況のようだ。

Aさんが所属するオーケストラの給料体系は歩合制で「よそは給料制がほとんどなので支払われると思いますが、歩合制のオーケストラや、公演ごとに編成されるような団体だと、中止の時点で収入がなくなってしまいます」

「キャンセル料にも決まりがありますが、今回は不可抗力ということもあり、ものによってはゼロということもあり得ます」と話し、深刻な状況が伺える。

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■4月以降の目処が立たず…

収入面についても「3月の入金は2月にやっていた仕事なのでまだいいのですが、本当にキツいのは4月、5月です。会社として体力がない団体は4月、5月以降は会社自体もヤバいと思います」と、ひっ迫した状況を明かした。

しかし、Aさんのようなプロの演奏家は、CMやポップスのレコーディングの仕事もあり、こちらはまだそれほど大きな影響を受けていないため、「腕と人脈がある人は大丈夫。状況は人によってまちまちです」という。

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■“主催者”はもっと深刻