「安く火葬します」 遺族をだまして遺体を売り飛ばした葬儀屋を逮捕
遺体を無断で売り飛ばし儲けていた容疑で葬儀屋が逮捕された。その意外な手口とは…。
家族を亡くすと、悲しみに耐えながら葬儀の準備やその費用の工面に追われることになる。そんなとき、「火葬にかかる費用を安くしますよ」「ぜひうちにお任せを」と葬儀屋に言われたとしたら…。葬儀屋の本当の目的を知らず、多くの人たちがだまされていた可能性がある。
■「安く火葬します」と申し出た葬儀屋
米国・コロラド州で暮らすシャーリー・コック容疑者(66)は、娘ミーガン・ヘス容疑者(43)と葬儀屋を営んでいた。
そこで親子は遺族に優しく声をかけ「火葬代金は安くします」などと申し出ては遺体を引き取っていたというが、2017年になると「親子が営んでいるのは葬儀屋だけではない」「研究機関に遺体や遺体の一部を売り飛ばしている」という疑惑が噴出。FBIも捜査に乗り出す騒動に発展した。
■遺体を売却
2010年から2018年にかけ、多数の遺体、またはそれらの一部を売り大金を得ていたとみられるこの親子。
当局が調べた結果、「火葬します」と申し出たものの火葬はせず、そのまま売り飛ばしていたケースが多かったという。中には「さあ、どうぞ」と遺灰を手渡された遺族もいたが、それを調べた結果「赤の他人の遺灰だった」と判明したケースもあった。
ちなみに中には「遺体の一部なら提供する」と同意していた家族もいたが、そういう家族のほとんどが腫瘍や皮膚、または細胞の一部のみしか提供を許可していなかったという。