コロナ対策でやむなく 豪・警察が飲酒検問のアルコール呼気検査を中止

目にも見えぬ新型コロナウイルスに怯える世界じゅうの人々。各地でさまざまな不安が明らかになってきた。

2020/03/21 09:40

アルコール呼気検査
(AndreyPopov/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

「新型コロナウイルスの大流行で、こんなところにも影響が」という報道が一気に増えてきた。

解雇やレイオフの動きがいよいよ本格化しているアメリカでは、社会の秩序が乱れることは必至だとして銃を購入するためショップの前に長い行列を作ったと報道されており、それが人々をさらに不安にさせている。そして今、オーストラリアの人々が新たに抱えている不安とは…。


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■警察のやむを得ない決断

オーストラリアのニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、クイーンズランド州の各警察が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飲酒検問をしばらくの間中止すると発表した。

アルコール呼気検査では運転手の息や唾が職員に吹きかかる可能性が十分にあり、ウイルスに感染する危険が高くなる。職員の健康や安全への配慮を第一に考えた、やむを得ない措置だという。

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■普段のパトロールを強化

新型コロナウイルスの終息については、オーストラリア国内はもとより世界的にみても何ら楽観的な観測が得られていない。そうしたこともあり、現時点で飲酒検問を再開させる目途は立っていないという。

その代わり、いずれの州警察も普段のパトロールは強化させると約束。飲酒運転をする悪質ドライバーの摘発に一層の努力を払うとしている。

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■警察官が感染すると…

酒を飲んでハンドルを握る違反者が最も恐れるアルコール呼気検査の検問。これは危険運転や事故を防止するために大きく寄与し、免許証の減点や罰金刑の痛さはどの国においても一定の抑止効果をあげてきた。

しかし交通課の警察官はパトカーの狭い空間を共有することが多い。1名が感染すればあっという間にチームに広がり、職場やそれぞれの家族にうつし、感染がコミュニティー全体に拡散していく。警察ではそうした事態を恐れているという。


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■飲酒運転は絶対にダメ

飲酒運転の取り締まりをやめることで危険運転や事故が増える不安はある。だからこそ、警察の手が緩んだようにみえても絶対に飲酒運転はしない、させないという心がけを誰もが持つべきだろう。

今はとにかく新型コロナウイルスの感染者を増やさないことに努めたい私たち。未曾有の事態に、冷静で常識ある行動が強く求められていることを自覚したいものだ。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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