tricot、結成9年目にメジャーデビューした理由 「200万枚売ろうとしてます」
メジャーデビューアルバム『真っ黒』をリリースするtricotにインタビューを行った。
2020/03/13 11:30
■「まぜるな危険」は続きがある
キダ:最後まで作り切ってない曲もあります。ライブではまた違う感じになるやろなって。
―――最後まで作り切っていないのはどの曲ですか?
吉田:1曲目の「まぜるな危険」は次に続く何かがあるはずなんです。
ヒロミ:あんまり頑張りすぎひんみたいな感じは意識したというか。前は「頑張って最後まで作らな!」みたいなのがもっとあったんですけど、別にそうじゃなくてもいいよなと。
短いのは短いので、インタールード的なんでいいし、「そういう曲がアルバムに挟まってても面白いんじゃない?」って話してて、結局、歌つけたらそれもいいなってなってできた感じがあります。
中嶋:「1曲を作り切るぞ!」ってすごい時間と労力をかけて全曲作ってたんで、今までのアルバム聴いてて、しんどいなって自分で思ったこともあったんです。
でも今回は、フルアルバムとしてちょうどいいボリュームというか、しんどくないしもう1回聴きたいってなるくらい抜くとこ抜けてる。引き算がやっとできてるって感じがします。
■謎の登場人物「『真っ黒』で行こうよ」
―――今回のアルバム名は『真っ黒』で、同じタイトルの楽曲も収録されていますが、この楽曲をリード曲に選んだ決め手はどういったところだったんですか?
中嶋:自分たちももちろんいい曲だと思ってるんですけど、周りの反応も良くて、「『真っ黒』で行こうよ!」(声色を変えて)って。
―――誰が出てきたんですか(笑)!?
中嶋:いろいろと牛耳ってる方です!
ヒロミ:そんな人いたかな…(笑)?
吉田:「順風満帆」はリード曲にするつもりで作ったよね。最初のほうにできてた「右脳左脳」がけっこうリードっぽいよねと話はしつつも、選択肢としてもう1曲欲しいなって。でも、「かっこいいけど、これはリードなのか…」となったんです。
中嶋:曲がすごいコロコロ大展開してて、真剣に歌を乗せても伝わらないと思ったんで、歌詞はふざけた感じに書きました。Aメロもこれでいいんかなって思いながら、「行ったれー!」って(笑)。
吉田:「あふれる」のときに、アップテンポでリードを作るみたいなところから入ってて、「順風満帆」もアップテンポでリードにしようとやってたんですけど、別にリード曲がアップテンポである必要ないなと思っての「真っ黒」なんです。
アップテンポがリードという縛りでやってたけど、そんなことないわって。普通にキャッチーな曲を作って、それをリードにすればいいやんってなりました。