tricot、結成9年目にメジャーデビューした理由 「200万枚売ろうとしてます」

メジャーデビューアルバム『真っ黒』をリリースするtricotにインタビューを行った。

■「まぜるな危険」は続きがある

キダ:最後まで作り切ってない曲もあります。ライブではまた違う感じになるやろなって。


―――最後まで作り切っていないのはどの曲ですか?

吉田:1曲目の「まぜるな危険」は次に続く何かがあるはずなんです。


ヒロミ:あんまり頑張りすぎひんみたいな感じは意識したというか。前は「頑張って最後まで作らな!」みたいなのがもっとあったんですけど、別にそうじゃなくてもいいよなと。


短いのは短いので、インタールード的なんでいいし、「そういう曲がアルバムに挟まってても面白いんじゃない?」って話してて、結局、歌つけたらそれもいいなってなってできた感じがあります。


中嶋:「1曲を作り切るぞ!」ってすごい時間と労力をかけて全曲作ってたんで、今までのアルバム聴いてて、しんどいなって自分で思ったこともあったんです。


でも今回は、フルアルバムとしてちょうどいいボリュームというか、しんどくないしもう1回聴きたいってなるくらい抜くとこ抜けてる。引き算がやっとできてるって感じがします。


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■謎の登場人物「『真っ黒』で行こうよ」

―――今回のアルバム名は『真っ黒』で、同じタイトルの楽曲も収録されていますが、この楽曲をリード曲に選んだ決め手はどういったところだったんですか?

中嶋:自分たちももちろんいい曲だと思ってるんですけど、周りの反応も良くて、「『真っ黒』で行こうよ!」(声色を変えて)って。


―――誰が出てきたんですか(笑)!?

中嶋:いろいろと牛耳ってる方です!


ヒロミ:そんな人いたかな…(笑)?


吉田:「順風満帆」はリード曲にするつもりで作ったよね。最初のほうにできてた「右脳左脳」がけっこうリードっぽいよねと話はしつつも、選択肢としてもう1曲欲しいなって。でも、「かっこいいけど、これはリードなのか…」となったんです。


中嶋:曲がすごいコロコロ大展開してて、真剣に歌を乗せても伝わらないと思ったんで、歌詞はふざけた感じに書きました。Aメロもこれでいいんかなって思いながら、「行ったれー!」って(笑)。


吉田:「あふれる」のときに、アップテンポでリードを作るみたいなところから入ってて、「順風満帆」もアップテンポでリードにしようとやってたんですけど、別にリード曲がアップテンポである必要ないなと思っての「真っ黒」なんです。


アップテンポがリードという縛りでやってたけど、そんなことないわって。普通にキャッチーな曲を作って、それをリードにすればいいやんってなりました。

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■メンバーチョイスのお気に入り楽曲