暴走か最適解か 新型コロナに対処する安倍政権の戦略とは

次々と新型コロナ対応をし始めた安倍内閣の見方について、国家の自律モデルとコロナ対策とを区別することで分析

2020/03/11 09:40

■大衆迎合的な政権

実際に安倍首相は、これまで支持率や世間の反応を常に気にして動いてきたように見える。2度にわたる消費税の延期もそのあらわれと見ることができるだろう。

そもそもこれは、良い悪いというよりは、実際に長期政権になっている安倍政権の巧みなコントロールともいえる。そもそも支持率優先というのは、世論を反映する民主主義の政治の基本的な姿ともいえるだろう。

安倍政権がポピュリズム(大衆迎合主義)だとも言われるゆえんだ。


関連記事:高須院長、「首相いじめてコロナ対策の邪魔するの止めて」 発言には賛否分かれる

■安倍首相の要請の目的

こう考えたとき、安倍首相が矢継ぎ早にイベント自粛と学校一斉休校の要請をした理由もわかる。とくに一斉休校は、専門家会議を反映したものではなく首相周辺から出てきたものだ。

ここにおいて、新型コロナ問題についてともかくリーダーシップを示したかったという事情背景がわかる。この頃には、橋下徹や東国原英夫が首相のリーダーシップの示し方を主張し、安倍首相の要請を評価しているのだ。

【Amazonセール情報】ココからチェック!

次ページ
■安倍内閣のターゲット