看護師の気を引こうと… 入院中の男の患者がベッドで身勝手な行為
忙しい看護師たち。いつも笑顔ですべての依頼を聞き入れてくれるとは限らない。
病院生活においては、優しくしてくれる看護師さんとのふれあいのひと時が何よりの癒しとなるもの。だが、特別に親切にしてもらおうと考えるのはトラブルのもと。米国からある事件が伝えられた。
■入院患者が自分のベッドを…
フロリダ州ボルーシャ郡の『アドヴェントヘルス・ニュー・スマーナ・ビーチ(AdventHealth New Smyrna Beach)』という病院内で2月22日、患者による放火事件が起き、消防局と警察が出動した。
呼吸器不全のため入院していたジョン・デヴィッド・キングという75歳の男の入院患者が、自分のベッドおよび布団などを意図的に燃やしたという。
■看護師に冷たくされ…
20~30代の看護師が病室に駆けつけ消火器で火を消し止めた一方、逃亡を図ろうとしたキングは職員に身柄を取り押さえられた。
キングは犯行の動機について「服を取ってほしいと看護師に頼んだのに、冷たくされて気に障った。騒ぎが起きれば飛んできてくれると思った」などと供述。普段から看護師に親切にしてほしい、気を引きたいと思っていたことを認めている。
■病院の被害額は43万円
キングと同室だった80代の男性患者は、メディアの取材に「小さな物を燃やしていることに気付き、注意したが聞く耳をもたなかった。炎が上がると部屋中が煙だらけになり、緊急ボタンを押した」と話している。
ベッドは本体の損傷も激しく、被害額は計4,000ドル(日本円にして約43万円)におよび、これはキングに請求するという。
■後先を考えない身勝手さ
「病室の仲間に被害を与えるつもりはなかった」と話しているキングだが、犯行はきわめて身勝手なもので、危険物であるライターを病室に持ち込んだことから事件には計画性も疑われる。
警察は、キングが予備審問のため3月18日に裁判所に出廷する予定だと発表。ボルーシャ郡拘置所からの保釈を望む場合は、15,000ドル(約163万円)の保証金を支払う必要があるという。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)