極秘出産の18歳女が自宅窓から赤ちゃんをポイ捨て 「ママになるのは怖い」
孤独な出産と育児は想像しただけでも辛い。だがこのような蛮行は決して許されない。
若い年齢であればあるほど、母親になろうとする女性のそばには彼女と赤ちゃんを家族として愛し、大切にいたわってくれる人の存在が必要だ。ロシアで起きたこの悲しい事件に「胸が痛む」という人は少なくない。
■極秘のうちに自力で出産
ロシア南西部に位置するスタヴロポリ地方ブデンノフスク。ここに暮らすリュドミラ・ムラドワという18歳の女が、このほどアパート1階の自室で極秘のうちに出産した。
しかし、タオルにくるまれた赤ちゃんは高さ2メートル超の窓から外へ投げ落とされ、ムラドワは殺人未遂容疑で逮捕された。
■近隣住民が発見
芝生の上に落ちた赤ちゃんを発見し、警察に通報したのは近隣住民だった。か細い泣き声に気付いた50代の女性が近寄ってみると、新生児を思わせる小さな足が動き、タオルを広げて見るとへその緒が付いた状態で女の赤ちゃんが泣いていた。
当時の外気温は摂氏1度だったが、平年並みの零下の寒さであれば凍死していた可能性もあるという。
■赤ちゃんの父親とは破局
病院に搬送された赤ちゃんは深刻な脳挫傷を負っており、緊急の治療が行われたが現在も人工呼吸器を外せない状態だ。
警察の取り調べに対し、ムラドワは「赤ちゃんの父親と破局し、出産もショックだった。母親になるのは怖い」などと話したが、「有罪と決まったら服役期間はどれくらいか」と尋ねるばかりで、我が子の容体を案じている様子は見られないという。
■きわめて孤独だった可能性
この事件における特徴は、ムラドワの両親についてまるで存在感が見えないことだ。
ムラドワの祖母が「退院が叶ったら私が赤ちゃんを引き取って育てる」との意思を示しているが、そこに両親の意見や支援の気配はまったく感じられない。また、その祖母についても病院側は「赤ちゃんの容体をまるで見に来ていない」と話している。
今後の養育者に関し、児童保護当局が詳しい調査を始めているという。
・合わせて読みたい→妊婦を装った女 産後の親友を殺害し新生児を誘拐か
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)