11歳の息子に105キロのバーベルを… 父親の壮絶トレーニング法に批判続出
息子は父親の後姿から多くを学ぶもの。この少年が「強い男」に憧れるのも無理はなかった。しかし…。
ほかの子供たちがゲームなどに夢中というなか、週3日の厳しい筋力トレーニングを欠かさないある少年。彼には大きな夢がある。重さ105キロものバーベルを持ち上げることだ。
■世界最年少で105キロのバーベルを…
少年らしさを湛えたあどけない笑顔にたくましくも美しい筋肉、そして強い精神力。ロシアのメディアが強靭なパワーを誇るティモフェイ・クレワキンくんという11歳の少年を紹介し、大きな話題となっている。
ただし称賛の声ばかりではない。偏った食事や筋肉増強剤など薬物の使用を疑う声もあり、身長が伸びる年齢の子供にウェイトリフティングを強いるのは虐待に等しいという声も。指導している父親に対して批判が集中している模様だ。
■父親の影響を受け5歳から
家族とともにスヴェルドロフスク地方のシャリャという村に暮らすティモフェイくんは、ウェイトリフティングに励む父親アーセニー・クレワキンさんの後姿を5歳の時から見てきた。
そして6歳から父親の指導のもとトレーニングをスタート。あっという間に地元で開催された重量挙げ競技会に出場し、55キロのバーベルを持ち上げて会場を沸かせた。
ティモフェイくんの体重は38キロ。彼が取り組んでいるのは、床のバーベルを両手で掴んで太ももの付け根あたりまで引き上げ、倒れていた上体を起こすデッドリフトだ。
■過酷なトレーニング
今年の夏にチェリャビンスクで開催された重量挙げのアジアカップでは、驚くことに105キロものデッドリフトに挑戦したティモフェイくん。
あまりのポジティブさに驚かされるが、何より人々が目を丸くしたのは、その強靭なパワーを生み出すトレーニング方法がソーシャルメディアで公開されたことだった。
「年齢が離れた王者に挑むためにはこれくらい必要」という父親の言葉に素直に従い、ベルトを胴に巻きつけロープで大きな車を引っ張る11歳の少年。その姿は憐みすら誘った。
■そんな息子を母親は心配
「僕にとって大切なのは記録を伸ばすこと。最年少のこの体重でどうしても105キロを持ち上げてみたいんだ。だから周りの子が放課後どう遊ぼうと気にならない」と話すティモフェイくん。
しかも彼はお菓子と果物には目もくれない。「そういうものはアスリートの大敵だよ」と食生活の徹底ぶりも明らかになった。
「専門家からは背骨と膝への影響が懸念されると聞いており、息子の健康状態が気になります」と語る母親。
彼女はティモフェイくんのトレーニングや挑戦に反対しているが、ティモフェイくん自身がウェイトリフティングを愛し、父親を誰よりも信頼しているとのこと。「黙って見守るしかない状況です」と心配そうに話している。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)