『週刊文春』30万部切りの衝撃 「沢尻エリカ効果」でネットは好調か
ABC協会が発表した雑誌の発行部数で、『週刊文春』が28万部に下落。
雑誌ジャーナリズムは潰えてしまうのか。出版人たちに衝撃が走った。ABC協会が公表した今年前期の『週刊文春』の部数が30万部を切ったからだ。
■ライバルよりは善戦も
昔は週刊誌は30万部超えでなければいけないと言われたものだが、業界のトップランナーの週刊文春がそれを割ったのだから驚天動地だ。
数字は約28万部。週刊新潮の19万部、週刊現代の20万部、週刊ポストの19万部に比べたら健闘しているが、年々、細々くなる週刊誌全体の中で、文春だけの一人勝ちというわけにはいかなくなったようだ。新潮やポストの20万部割れも業界の厳しさを物語っている。
■2007年には56万部
出版関係を専門とするジャーナリストは語る。
「2007年の週刊文春の売り上げは56万部。しかし、10年後の2017年は36万部(24.6%減)になりました。16年上半期には文春砲を連発させ、部数が43万部にまで回復したのですが、それ以降は下がる一方です。
ただ、電車の中で中吊り広告を毎号出している男性週刊誌は文春と新潮だけですから健闘しているとは言えます」
週刊文春といえば全盛期のバブル時代は独自の皇室報道、言葉狩りキャンペーン、JRと革マルの関係を暴くなど、ずいぶんと勢いがあったものだ。