「SMプレーで人を殺したい」 境界性人格障害の20歳女が出会い系男性を死なせる
国際結婚などを視野に、日本人女性の利用も多いといわれる出会い系アプリ「Plenty of Fish」だが…。
「私はすごくヤバイ女」「人格障害があるから近づくと危険かも」。自分自身をこんな風に紹介する女に、その男性はまるで吸い寄せられるようにして魅かれていった。
■18歳女はSMプレーで…
オーストラリア・メルボルンの民家で2018年7月、インド国籍のモーリン・ラソッドさんという24歳の男性がSMプレーの最中に死亡した。
現場はラソッドさんが出会い系アプリ「Plenty of Fish」を通じて知り合った、当時18歳のジェイミー・リー・ドルヘガイという女の自宅。ラソッドさんはベッドのうえで足と身体を縛られ、バイブレーターの電気コードで首を強く絞められていた。
■怪しすぎるプロフィール
ドルヘガイが「Plenty of Fish」につづった自身のプロフィールは、なかなか正直なものだった。
「自傷を繰り返し自殺企図も強い」「緊縛などSMプレーに強い興味がある」「私はヤバイ女。境界性人格障害と診断されている」「これまで男性とデートしたことがない」といった内容で、ラソッドさんはそのあたりを承知のうえでドルヘガイにデートを申し込んでいた。
■男性も危険なプレーを希望
ドルヘガイはデートの直前、ネットに「誰でもいいから人を殺したい。今日やっと実行できると思うとワクワクする」などと書き込んでおり、ラソッドさんの絞殺は明らかに計画的なものだった。
ところがラソッドさんはドルヘガイと会うと「今日は君がやりたいと思うプレーに全部応じる」と宣言。彼女の危険さを理解したうえで本人も危険なプレーに意欲的だったことが証明されると、検察側も扱いを殺人罪から過失致死罪に変えざるを得なかった。
■少女期の虐待被害の影響も
メルボルンの裁判所で少し前に始まったその裁判。法廷でドルヘガイの弁護人は、彼女の精神や心に関して「常に恐ろしい思考と感情が渦巻いている状態」と表現。
少女期に家庭内で激しい身体的虐待を受けていたこと、そして精神面の崩壊から14歳で人格障害を発症したことなどを強調したという。ドルヘガイの有罪は確定しており、来年4月には量刑が言い渡される予定だ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)