たった1本の間違い電話で犬が安楽死に… 飼い主の悲しみ深く獣医が陳謝

間違い電話もいろいろ。最後まで異なる相手だと気づかずにいた場合が最も恐ろしい。

2019/12/14 16:20

医者 ケータイ
(Halfpoint/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

忙しすぎる時、慌ててしまっている時、電話番号が並ぶリストを一段見間違えたりすることはないだろうか。時にはそうしたミスが医療過誤事件につながることすらあるようだ。


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■夜に行われた緊急手術

米国ユタ州サンセットの動物病院にある夜、アンドレア・マルティネスさんという飼い主がひどい体調不良を起こしている子犬を連れてきた。緊急手術が行われ、回復まで犬は病院で預かることになり、マルティネスさんはいったん帰宅した。

ところが詳しい検査の結果、その犬にはさらに複雑な手術が必要であることが判明。獣医は飼い主の意思や方針をただちに確認しなければならなくなった。

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■「安楽死を希望」と言われ…

その日、犬を病院に預けていた飼い主たちのリストから1つの番号に電話をかけた獣医は、相手に「治療のためには手術がさらに必要。治療費も高額になりますが、希望しますか」と尋ねた。

すると返事は「ノー。静かに眠らせてあげたい」というもので、子犬はほどなくして安楽死となった。

ところが翌朝、病院に現れた飼い主のマルティネスさんは「うちの子は良くなりましたか?」と笑顔で質問。驚いた獣医が「あなたのお考えを尊重し安楽死となりました」と返し、マルティネスさんを激怒させた。

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■獣医は誰に電話を…

獣医は「『安楽死させてあげて』とあなたが言った。ご家族の意思を確かめない限り安楽死の措置はとらない」と断固主張。しかし、マルティネスさんも「そんなことは決して言っていない」と一歩も譲らなかった。

「しかも電話なんてかかってこなかった」とマルティネスさん。そこで「いったい誰に電話したのか」と携帯電話の通話履歴を確かめたところ、病院に同じように預けられていた別の犬の飼い主の番号にかけていたことが判明した。

2匹の犬はともに「ジギー」という名前で、これも運が悪すぎたという。


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■陳謝する獣医

「私がもしも電話を受けていたら、『いくらお金がかかっても構わないから手術をお願いします』と返事していたはずです。あの子は私の親友でした」と話し、肩を落とすマルティネスさん。

獣医は深く反省し彼女に陳謝。「いくつか並んでいた番号を混乱してしまい、マルティネスさんにはとんだ悲しい目にあわせてしまいました。心から申し訳ないと思っています」と話している。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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